Archive for the ‘留学生活’ Category.

私と英語の話

”I don’t understand”を笑うことができない

こちらのnoteを見かけて思ったこと。問題のツイート自体は見てないし、正直「日本人が日本で(外国人と一緒にいるというシチュエーションで)日本語で話しかけられているのに英語で答えた」ってのは、「まぁ、炎上するだろうな」って思うし、個人的には「日本語でいいじゃん」とも思う。でも、今回の話はその是非ではなく、単に私の留学経験のお話。

何度かブログにも書いた気がするが、私は子供の頃英語に触れ合うことがなく、小学3年生→4年生に上がる春休みで「7日間オーストラリアの旅」みたいなのに行ったが、その時も「ソックス」とか「ハット」とか、もう半分日本語になっているような英単語にも「???(聞いたことがあるような・・・)」というそれはひどい状態だった。6年生の頃は、国立だったこともあり、多分実験的ななんかで英語教育があったが、thisとかthatとかの区別もつきやしない。アルファベットも覚えられなかった。中高は進学校だったので、地元では2校しか使っていないという、ちょっと上級な英語教材を使っていたが、まー本当にわからない。(一応補足しておくと、とりあえず的に「クラウン」とかの教科書も配られていた。)先生に当てられてしどろもどろ、答えられず「チャイムがなってよかったね」と言われる始末で、成績は200人中下から4番くらいだったと思う。

そんな私が一念発起・・・したわけではなく、単に世代的に許されなかった母親の「留学したかった」という思いがが娘の私に託されて、高校留学をしてから、英語を使えるようになった。この留学、恐ろしいほどにスパルタでそれが良かったのである。

最初に紹介したnoteにも書いてあったが

「英語が話せない=死」だったし、海外では「わからなければ身振り手振りを交えてでも自分から伝えようとする姿勢」が無ければ生きる資格はないと留学を通して学んだ。

なんである。小さいながらしっかりした留学斡旋団体は、「日本人がだれもいない高校にぶっこむ」がウリだったのだ。マジでいなかった。メキシコに近かったのでヒスパニックは多かったが、日本人どころかアジア系もお目にかからなかった。おかげさまで家族とのメール以外は全部英語である。アメリカの高校は毎日同じ授業なので、学期に確か5〜6クラスとって、そのクラスメートとは毎日顔を付き合わせることになる。留学して2週間くらい経ってから、とある女の子が2つのクラスで一緒だからこの人と仲良くなれば1日の3分の1は友達と一緒だ!という打算で声をかけたり・・・かなり苦労したんである。その甲斐あって(?)、12月ごろ(だいたい半月後)には「あ!私英語で話ししている時に日本語が頭の中に出てきていない!」という状態になれたし、今思うと恐ろしいことに、人体の臓器の専門用語(20文字を超える単語)なんかも覚えてた。生物の授業で「人体」に特化したのがあったんで、面白そうで取ったのだ・・・ついでに言えば、大学留学の時は「英語学ぶ」のではなく、「英語学ぶ」のだ!という気概だったので、特に英語にまつわる思い出や苦労話はない。「いい成績取る方法」とか編み出していたので、今度改めてアップしたいと思う。

・・・と、長々と書いたが、佐藤優の語学は自習では厳しいという意見に私も賛成だ。もちろん留学という恵まれていた環境には感謝しかないが、「話せない=死」を擬似的にでも味わえる環境に身を置くのが大事だと思う。(なので、語学スクールで恥をかきたくない!とかでもOK。)私も他の言語を勉強したくなってきた。

アメリカの大学でいい成績を取るちょっとしたコツ10ヶ条

何となく、昨日ムスカ病(視神経痛というか頭痛というか)発症中に思いついたのでメモ。半分くらいネタですけど、半分くらいは本気です。あくまでアメリカの話なので、日本でも通じるかは知りません。

1)授業にはちゃんと出る
ただし、大抵のクラスは2回くらいまで無断欠席OKなので、一日分は本気の病気用に取っておいて、もう一回はスケジュールと相談してサボる。息抜きって必要だと思うよ。

2)予習はしておく
課題書で指定された範囲は絶対に読んでおく。どうしても時間が無いというならばWikipediaでも日本語のサイトでもいいから、内容だけは押さえておく。(例:オーウェルの「カタロニア讃歌」を一冊読んでこいという宿題の場合は、あらすじとスペイン内戦の歴史だけは確認しておく、等)教科書の場合、各章末にまとめがあったりしますが、これを先に読むよりは、その章の小見出しを眺めた方が判り易いと思います。どうせ本文も読まなくてはいけないのだから、まとめを読む時間が惜しいというのもある。

3)頭のいいクラスメートとお近づきになる
相乗効果で自分の頭も他人(先生)にはよく見える。特にグループに分かれてディスカッションするときや発表するときは、グループの人選こそ命。頭が悪い&要領が悪いグループに入ってしまうと、足を引っ張られる。留学生にこれはキツい。

4)先生のお気に入りになる
「この生徒は頭がいい」と思わせる事が出来ると、多少の失敗(クイズを勉強せずに挑んで玉砕した際など)は誤魔化せる。(←実話)向こうで勝手に「今回は調子が悪かったんだな」と考えてくれます。先入観を植え付けるんだっ!因みに一人の先生に対して、これが成功したときは、他の先生達も(先生達のネットワークを通じて)勝手に先入観を持ってくれるので楽です。ただし、期待は裏切らない様ある程度の努力は必要ですよ。

5)復習はしない
予習をしている分授業が復習みたいなもんだし、第一、時間無いし。

6)エッセーは構成命
敵もこちらの英語力などハナから期待しとりません。その分、構成をしっかり組み立て、中身で勝負しましょう。論理的なエッセーを書けるという時点で、かなりポイント高いですしね。試験問題としてのエッセーの際は、解答用紙の隅にアウトラインを書いておくと、例え途中で時間が無くなっても、言わんとしている事はなんとなく伝わる可能性が高いのでお勧め。課題としてのエッセー(10ページとか)の際は、求められてなくってもアウトラインを作った時点で、先生に一旦チェックを入れてもらうと良いと思います。

7)教科書は新品、中古でもマッサラなのを買う
時々「中古だと大事なところに線が引いてあるから」と言う人がいますが、「前の所有者がどうしようもない馬鹿者で、線が引いてるところもトンチンカン」という可能性もあります。中古で綺麗な教科書を買うのがベストだと思うよ。よっぽど頭のいい知り合いから譲り受ける場合はこの限りではありませんが、そういう人に限って、「基本的な部分(=既に知っている)には線を引かず、マニアックな部分に線を引く」可能性も高いのでやっぱり要注意です。

8)授業中の発言を頑張る
留学生に取って最大のハンデが授業中のディスカッションタイムですが、逆に留学生だからこそ頑張ると、そのギャップが目立っていい感じです。手を挙げる、いきなり発言する、言いたい事があるという表情を先生に向ける・・・方法は色々あります。1回発言してしまうと、2回目からは結構気楽に発言出来ますしね。これは授業中の質問でも同じです。シラバスに書いてある様な事を聞くのは逆に「こいつ、シラバスも理解出来てないのか?」という印象を与えかねませんが、授業内容であれば、まぁ、大体は大丈夫でしょう。

9)中間試験まで特に頑張る
これは先生達に「こいつは頭がいい」と先入観を植え付けるためです。実際、私の先生も(恐らく)そこまで期待してなった静かな留学生がクイズでクラス最高点を2回連続で取って以来、態度が変わりました。出来るだけ早い段階で先入観は植え付けておきましょう。ただし、努力の継続は必要です。そのための息抜き(サボり)であり、復習無しなのです。

10)テスト前は一人で勉強する
アメリカではグループ勉強会がポピュラーですが、理解度や判らないポイントは基本的に人によって違います。勉強会を仕切る勇気がない場合は、出たところで相手に振り回されて終わる場合もあるので、個人的には一人で勉強する事をオススメします。取り敢えず、勉強会の予定だけはちゃんと聞いておき、どうしても判らない事があったらフラリと立ち寄るといったスタンスで大丈夫だと思いますよ。

まとめ:基本的な努力は怠らない。先生と言えども人間。良い印象を植え付けておくに越した事は無い。頭のいいクラスメートは友達候補。

年寄りホイホイ

昨日の午後は、教授に推薦されたプロジェクト(卒論とか)を発表する大学のイベントがありまして(誰でも見学出来る)、先日の記事でも書いた通り、プリンターがぶっ壊れたため前日の晩に黙々と手作りした代打ver.ポスターを私は展示しておりました。(因みに、ポスター以外にも、口頭での発表やパフォーマンスなんかもある。)生徒は自分のポスターの前に立って、質問に答えたり、説明をしたりしなきゃいけないんですが、私のポスターはなんと言うか「年寄りホイホイ」状態でしたね。元々「中国海軍」という政治と世界に興味の無い人はまず近寄らない内容な上に無駄に詰め込んでいるので、「もの凄く好きで、感動する人」と「もの凄く嫌いな人」に大抵の人が別れるのですが、昨日はお年寄り(最低60歳以上)に大人気でした。

私の卒論の結論は「中国海軍の拡大は、共産主義そのものではなく、経済&(純粋に中国人としての)愛国心を共産党政府が自らの存続のために必要としているからである。つまり、たとえ中国が民主主義国家になったとしても、政府としてこの二つは存続していくために必要なので(日本でもアメリカでも国民の支持は大事。特に中国の場合、中華思想も考慮に入れると愛国心ってのも結構大事。)、多くの国が軍事的に強く、また海底資源やシーレーンを共有している東アジアでは、現実主義者(国際関係論でいうリアリスト)の視点からすると、海軍の拡大は止まらないだろうと思われる。」「そして、中国海軍の太平洋へのアクセス=アメリカ本土の安全保障に関わる問題である。日本本土〜沖縄〜台湾のラインで中国海軍を封じ込め(containment)できなければ、太平洋に防衛ラインを敷くのは地理上不可能。アメリカ的にも東アジアの国と同じく、中国海軍の拡大は国の利益のために望ましくない。」というもの。結構過激です。でもお年寄りには大人気!!凄い!!不思議!!!以下、言われた事など。

  • 全く、あなたの意見に賛成だわ!アメリカ政府は経済関係だけで、状況改善出来ると思っているらしいけど、あなたの意見を聞いて、やっぱり私は正しかったと思ったわ。
  • 私の友達の中国人(アメリカ在住)は、反共産党政府っぽいんだけど、全く同じ事を言っていた。
  • (将来、大学院に行ったら何をするかと聞かれ、「海軍だけでなく、核戦力や空軍(ICBM)も考慮にいれて研究を続けたい」と答えたら)本を書きなさい。

こんな感じ。核兵器の存在は今回敢えて無視したので、是非ともいれたいところ(知ってた?公式に核を持っている8国のうち、6国もアジアにいるんだよ。アメリカ、ロシアも入れますけどね。アジアにいないのはフランス、イギリスのみ。イスラエルは公然の秘密で持っているようだけど、今回はカウント外。どちらしろ、アジアは核密集地帯。日本や台湾もその気になれば直ぐに作れると言われていますしね。)。こういった話が好きな人には堪らない内容だったようです。まぁ、大学のある土地柄、保守系が多い上に(元)政府関係者も多いので、そう考えるとそこまで驚く事でもないのかもしれませんが。因みに、約半分の人には徹底的に嫌われて、何もコメントを貰えなかったですよ。実際、興味の無い人は華麗にスルーしてコメントも質問も残さないからねぇ・・・お陰で、卒論の評価も担当の教授以外(フランス語科やスペイン語科の先生)には、恐ろしいほど下の方の評価を頂きましたし。いくら成績には関係ないと言えど、あれは凹んだね。ま、いいや。

で、今回私の発表にホイホイされたお年寄りの中での一等賞は、次の人。お爺さん、かなりのお年です(推定85歳)。
爺「キミは、中国が問題だと考えるんだねぇ〜」
爺「僕もそう思うなぁ〜ところで、日本とアメリカはやっぱり違うと思うかい〜?」
私「あまりそうは感じません。最も日本人がアメリカに来るのと、アメリカ人が日本に来るのでは状況が違いますけど。やっぱり、アメリカ文化は世界的に広まっていますから。」
爺「僕は全然違うと思うよ〜」
私「(↑かなり「全然」を強調していたので)?」
爺「僕はね〜日本に行った事があるんだよ〜全然違うと思ったなぁ〜」
私「そうなんですか?いつ頃でしょうか?」
爺「1953年。朝鮮戦争の最中だよ〜」
私「!!!!!!朝鮮戦争っ!」
爺「全然違うと思ったんだけどなぁ〜」
私「えーっと、サー?朝鮮戦争の頃は、まだ戦後間もないですし、アレから50年。日本も随分復興して経済発展を遂げました。今ではかなりアメリカナイズされていますよ。」
爺「そっか〜」
朝鮮戦争を戦ったんなら、そりゃ中国に対してあんま良い思い出も無いのかもしれませんね。因みに53年の段階で朝鮮戦争は終わってるんですが、そう言ってたのでそう言う事にしておきましょう。

昨日は本当に老人と戯れてた記憶しかありません。疲れたよ。

うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ

木曜日に発表する予定のポスター(巨大)を今日、美術用コンピュータールームでプリントアウトしようとしたら、プリンターがぶっ壊れたよ・・・!明日までに修理出来なかったら台紙にチョビチョビ(通常サイズ)の紙を切り貼りする方式にしなきゃいけないって・・・一気に手作り感アップ、アカデミック感ダウンだよヽ( ´Д`)ノ 賞(金)の可能性が無くなるっ!

絶対に中国海軍についてのプレゼンを阻止しようとした中国人民解放軍総参謀部第二部(情報部)の仕業に違いない、と一人で妄想してみましたが、妄想したところでどうにもならんな、これは。問題は明日までに10ページのペーパーもかかえていることです。今週末までに3回くらい口から魂でそう・・・

久しぶりの更新がこんなんでご免なさい。カーの「危機の20年」読み終わりました。今はLawrence Freedmanの”the Evolution of Nuclear Weapon”を読んでます。結構面白い。後、美術のコンピュータールームにはMacのデスクトップ(imac)が完備されてたんですけど、あれ、カッコいいね。スクリーンとキーボード&マウスだけでいいってのが気に入った。今度デスクトップ型を買うときはこれにしよう。

野生の本能でヤマが当たったけど嬉しくなかった話

え〜、期末が終わりました!今回は一教科だけだったんですけどね。「1900〜1945間のヨーロッパの歴史」の試験だったんですが、エッセーのヤマが当たって、その事実に関してはちょっとだけ嬉しかったです。でも、エッセー(論文形式)の問題って、正直「何を書いたら判らない」という場合よりも「書きたい事が多過ぎて、(書くのが)面倒くさい」という場合の方が私としては多いので、今回も「ヤマが当たる→内容はすでにバッチリ→書く事が更に増える→すっごい面倒くさい→でもしょうがないので書く→途中で手が痛くなる→いきなり腕の体操をし始める→なんとか書き終わる」という端から見てると限りなく怪しい人に成り果てただけだったと思います。因みにヤマが当たった問題とは「第1次世界大戦と第2次世界大戦を同じ戦争として扱うべきだという論争があるが、同じ戦争だと考える事が出来る根拠を述べよ。その場合、(1つに纏められた戦争に)どのような名前を付けるか?理由を述べよ。」という問題と「ナチスに対する英仏の譲歩政策について論ぜよ」という問題でした。しっかし、記述形式というのが本当に書くのが面倒くさい。ドキュメント機能しかないパソコン(つまり一昔前のワープロですね)をテスト会場に装備するか、もしくはノーミソに電極刺して、考えている事を自動で文章化する機械の導入を大学側に提案したいです。更に翻訳機能がついてたら個人的には有り難いけど・・・兎も角、ノートの端から端まで6ページ分を2時間で書くのは手首的にキツかった。1年前の10ページよりはマシですけどね。(←これも歴史の試験だった。)そうそう、本題に入る前についでです。ウィルソンの対日政策のリサーチは、内容的には中途半端ながらも日程的には終了して、そのまとめのレポートを今日提出してきました。またそのうち要点だけ紹介したいと思います。

さて、以下はなんでかは良くわからないのですが、ここ2、3日考えた事です。

「人を引きつける文章」ってなんなんでしょうね?「文章が上手い」というのはどういうものなんだろうか・・・?と。個人的に、「(内容よりも文章的に)もう読んでられん!」と思った事はありますが [1]有名どころでは「きっこの日記」とか。後、多くの人を敵に回す覚悟で言う。村上春樹の文章も嫌いです。、「この文章が好きだ!」と思った事はありません。椎名誠の影響は受けていても [2]詳しくは過去記事:昭和軽薄体を参考にどうぞ。椎名誠だけは真似しようとして真似出来る自信がちょっとだけある。、彼の文体を「好きだ」と思った事は無いしさ。文章表現なんて、読んでいて苦にならなければそれで十分なのかなと思う反面、でもそれじゃあプロの物書きの存在はどうなる?みたいな・・・うーん、良くわからない。

とか思って過去ログ眺めていたら昔も同じような事を考えました。→■ [3]絶賛リンク切れ中
成長しないね、私も・・・因みにミスキャンブログを覗いては(心の中で)馬鹿にする癖も直ってません。だって楽しいんだもん、突っ込みどころが多くってさ。ってか何で奴らは読点(、)は使っても、句点(。)を使わないの?絶対変だって、それ!!

あ、後ここに書いてもしょうがないんですが、日本に帰ったら本格的に哲学に手を出す事にしました。「危機の20年」を読んで「ヘーゲルが〜」「ブラトンが〜」と言われても「?」な自分に嫌気がさしたよ。辛うじてマキャベリとホッブスだけ読んでいるんだけど、後は駄目。ベンサムも「最大多数の最大幸福」しか知らないし・・・「無知の知」とか言いますけどね、やっぱり「無知は無知」ですよ。自分が知らないという事を知っていても、知らない事を知らなきゃ意味が無いんだよ!!「知らないという事を知っている自分は、知らないという事を知らない相手よりも優れている」ってそりゃ負け惜しみだと思うよ、私は。

References

References
1 有名どころでは「きっこの日記」とか。後、多くの人を敵に回す覚悟で言う。村上春樹の文章も嫌いです。
2 詳しくは過去記事:昭和軽薄体を参考にどうぞ。椎名誠だけは真似しようとして真似出来る自信がちょっとだけある。
3 絶賛リンク切れ中

本に関する雑感とその他アメリカニュースについて

まず、上のお知らせでも書きましたが、誤って最近のコメントまでスパムコメントと共に消してしまうという、とんでもないミスをしでかしてしまいました。本当にご免なさい。CAPTCHA(画像認識)の導入も考えましたが、どうもうまくいかないので、取り敢えず英語の禁止ワードを3〜4つほど設定しています。片仮名で書くならば「エアライン」「サイト」「ハウスビルダー」「タックス」とかです。完全に日本語サイトとして運営する事にしているので、まぁ、コメントも日本語がお多いと思いますが、万が一、上のキーワードを英語で入力した場合、コメントがスパムフォルダーへ振り分けられてしまいます。お気を付け下さい。因みに一晩で200件のスパムコメントが付いてました。腹立たしいったらありゃしない・・・

次に今読んでいるE.H.カーの「危機の20年」。4分の1を読み終わったところですが、やっぱり西洋哲学を学ばずして政治を語れない事がよおく判りました。プラトン、カント、ベンサム、マキャベリなどなど、出てくる出てくる・・・後々は中国の戦略観についても読んでいきたいので孔子や孫子も外せないのですが、今のところはやっぱり西洋哲学について勉強するのが先でしょう。後、宗教学も必要だろうなぁ。哲学だけは頭を本格的にフル回転させないといけないので避けてきたのですが、もう無理だ・・・頑張ろう。

んで、今日のSANKEI WEBによればライス国務長官関連の本が出たらしい。ライスと言えば勉強はおろか、ピアノもフィギュアスケートも出来ると言うオバケですが、ブッシュ政権においてはラムちゃん(ラムズフェルド)にインパクト負けしちゃった印象が個人的には強くて駄目なんですよね・・・実際、過去8年を振り返って「ライスが政権内でなにをしたか?」と考えてみても「ラムちゃんと喧嘩・・・?」というしょうもない事しか思いつかないし(←最もこれは私の記憶力が駄目な証拠でもあるのですが)。最近ライス絡みで考えた事と言えば、去年の末にウチの教授との話の最中に、「ライスがスタンフォードに戻るかもしれないってことは、来年からのスタンフォードの政治・国際関係の倍率は高くなるだろうなぁ〜」だったからなぁ。これでも一応、尊敬しております。はい。
SANKEI WEBの本の紹介ページ:前半
後半

後、チャールトン・ヘストンが亡くなったらしい。私の世代には「ベン・ハー」よりもライフル協会のイメージが強い人だと思うのですが、なんかいきなりでビックリしました。誰が次の会長になるんだろう・・・?アメリカでは、憲法で「自衛するための武器所持」(←これは解釈の内の一つに過ぎません。)を謳っており、なおかつ、「銃そのものが悪いのではなく、銃所持者が問題なのだ(つまり所持規制が必要)」とか「んなこと関係ない」とか、あれとかこれとか色々ヤヤコシイのです。そういえば後10日ほどでバージニア・テクから1年が経ちますね。意外と近所で起きたあの事件、恐らくウチの大学でも何かしらの追悼イベントがあると思われます。
参考:CNN JAPANの記事

「夜と霧」

もう、タイトル勝手に銀英伝パクリシリーズ無理だわ・・・しょっぱなから苦しい合わせ方をしてたんですが、もう駄目だ。きっぱり諦めようっと。

まず、タイトル通りの話題から。今日は歴史の先生がいないとの事で映画「夜と霧」を観たんですが、30分しかないくせにインパクトは凄まじく、観終わった後のクラスのどんより度は類をみないほどでした。あれは落ち込む・・・生首とかね。映画かテレビかでニュルンベルグ裁判中に同じようなシーン(写真?)が出てくる作品があったと記憶しているんですが、それを偶然観ちゃって落ち込んだ以来の落ち込み具合です。(いや、これはウソだ。映画「ディア・ハンター」を一人で観たときもかなり落ち込んだ気がする、私。)因みに最近ヴィクトール・フランクルの「夜と霧」を読み終わったのですが、こっちはもう少し人生の早い段階で読んでいても良かったかなと思いました。2ちゃんでの「お勧めの本は?」スレ系によく名前が挙がっていますが、実際かなり良い本だ。これからも時々読み直そうと思います。ところで、日本語題名の「夜と霧」はあくまで日本語用の題名であって本当の題は違うようですが、英題のほうも”Man’s Search for Meaning”とやっぱり本来の物とは違うみたい。因みに、私の手に入れたバージョンは2部構成で2部はロゴセラピーについての説明でした。2部はまだ読んでません、実は・・・1部でお腹いっぱいだよ。

そんで、次なる本として読み始めたのがE.H.カーの「危機の20年」ですが、カーがイギリス人なことをド忘れていてたため、そして、そもそも書かれたのが1939年(改訂版で1945年)な事もあり、かなり英語として読み難く難航しそうです。負けそう・・・でも私の専攻的には基本中の基本な本な訳でして、踏ん張りたいと思います。これが読み終わったら核兵器の本に移るんだ。

日常的な話に移りますが、今日2つ目の卒論を出しました。内容的にはやっぱり中国海軍なので、別にそこまで大変な訳でもなかったのですが、セミナーでTA(雑用係)を拝命したお陰で、ゴチャゴチャと忙しかったです。今日も、卒論の本文は提出しているのに概要(クラス用にコピーしなくてはいけない)を出していない人がいたので電話したり、家のコンピューターがっ!(泣)という人のために2時まで締め切りを延ばしたり、あれやこれや・・・卒論自体のコピーがいるのかいらないのかというメールに先生達はなかなか返事をくれないしさ。あぁ、面倒くさかった。TAとか大学院へいくためにやっていたのですが、普通のクラスのTA(今学期は「近代日本」というクラスのTAもしています。)よりも大変でした。時々先生が奢ってくれたチャイ(スパイス入り)じゃ正直足りないと思う。

最後に我がブラウザの整理もかねて。天才系の記事と本系、後はツボにハマった記事の紹介。私は今まで天才を見た事が無いので(努力家が多い気がする)、是非そう思える人に出会ってみたいと思います。どうでも良いですが自分で自分を評価するならば「真面目にコツコツとやれば、結構良いところまでいくけれども、駄目なときは駄目」で「取り敢えず、勉強が一番得意(楽器とか運動とかよりも)」といったところだと思います。はい。

今までに見た天才 アルファルファモザイク:天才列伝
天才に努力で勝つなんて絶対無理だよな ベア速:そもそも天才とは何ぞや?
世界から「戦争の天才」と呼ばれた日本人 のーとりあす :ちょっと趣旨は違いますが。61-62にあるジョーク?がパワーアップしてる。
東大生を家庭教師にしないでください Thirのはてな日記:でも本当の本当に頭のいい人は、何が判らないのかも判り、説明する事が出来ると思う。

図書館ってなんかワクワクしない?  ニュー速VIPブログ3:図書館もいいけど、個人的にはこのサイズで自分の書斎だった方がもっと嬉しいです。せめて京極夏彦の書斎レベルくらいは達成したいものだ・・・
Hot Library Smut:上のブログの画像元。ため息がでる。
読書症スクリーニングテスト 雲上四季:因みに私は重篤問題読書群でした。心当たりは・・・多過ぎます。
ネットと本からの情報の質 2ちゃんねる改造講座:学問のための情報は基本的に本が多いです。というか、個人的には書き込めるというその1点においてのみで既に本の勝ち。特に反芻する必要も無いような情報(勿論1回読めば大体の内容は覚えているのですが)はネットです。ま、ネットでも保存が必要なものはプリントアウトしちゃうし。
とどろけ、どろ高! たまごまごごはん:漫画の紹介。図書委員会が舞台ですが、キャラの濃さに大抵の人は負けると思います。個人的には青山君が好きだ。

「ダライ・ラマは親ナチ」中国大使館員が米議会工作 SANKEI WEB:今週の馬鹿受け。流石にそれは無理だと思うのだが・・・
プーチンステッカー詰め ねたミシュラン:「ありがとう」と「時間厳守」が可愛い。
歴史上のおもしろい、すごい話教えてくれ 日刊スレッドガイド:こういう話、大好きです。

卒論攻略!

お、お久しぶりです。ネタが無い訳じゃないんだけど書く気が湧かないと言う・・・とうとうブログ倦怠期に突入しちゃったのかもしれませんねぇ。ここ半年は個人ニュースサイトも見なくなったし、ネットのあり方というのがどうでも良くなってきたのは事実かな・・・でもサーバー代払っているからまだやめないZE!

さて、下の記事に載せたブックタワーのうち、右側だけは消え去りました。「1900〜1045のヨーロッパ史」という超コアな授業の課題のためで、私が選んだエッセーのテーマは「パリの中国人」。(因みに別のトピックとして「軍服の遍歴:装飾から実用性へ」というのも考えたのですが、資料探しに難航しそうだったのでやめたんだ。)フランスにおける第一次世界大戦中〜戦後の中国人労働者とその後増えた留学生に焦点を当てたのですが、取り敢えず「勉強するぞ!」「中国を変えるぞ!」という志のあった留学生の方が圧倒的にパリ&母国で活動的であり、またフランスにおける人種差別や、学生である反面、労働者でもあるという状況が彼らを共産党員にさせた、(ついでに活動的過ぎてフランスの警察に睨まれた)、という非常に判り易い結論が出ました。あくまでヨーロッパ史なので、中国本国についてはあまり書かなかったのですが、パリ経験者である周恩来や鄧小平のほうが海外経験の無い毛沢東に比べて穏健派だったという点は、レーニンやトロツキー対スターリンという点も含めて見逃せませんよね。今の現在、授業では第二次世界大戦の連合国側の反撃の辺りで、結構楽しいです。この前、古代ヒッタイトからイラク戦争までのメジャーな戦争における地図(両軍の動きが矢印で描かれている)を買ったので、どの軍団がどこへ動いたとか把握し易くて嬉しい。もっというとナチスって全ての面において興味深いので勉強していて楽しいです(政治的に賛同出来るかどうかは別問題)。

んで、ウィルソン大統領のリサーチですが、やっとシベリア出兵までたどり着きました。長かった・・・!私は日本の出兵理由について「共産党の国が気に食わないから」と高校で習った気がしますが、ウィルソンの資料を見る限り、「ドイツの影響力がロシアで増えるのを防ぐため」ってのが大きいようですね。日本が出兵したのも、フランスとイギリスが「日本は(第一次世界大戦に)参戦しているけど、全く犠牲を出していないので、ここらへんで頑張ってもらわんと、正直くやしいわ」といった感じで担いだからに近いし、日本首脳部もやる気になったりやる気がなくなったり、結構微妙。少なくとも「対共産党」という構図は見えてきません。因みにアメリカ(ウィルソン)の態度は相変わらず、「え〜、でも日本が出兵したら逆にロシア人の心証が悪いんじゃないの?ほら、黄色人種だしさ。」とか言って非常にどっち付かずな印象です。ウィルソン節は相変わらずだ・・・!アメリカの中でも「そう言っても、アメリカが出兵する事で、連合軍(協商側)としての行動が明確になるし、日本のシベリアへの影響力拡大も防げるし!」という意見があるにはあるけど、ウィルソンの考えは今のところ変わってない様子。なんてのか、こりゃ国際連盟も失敗する訳だよなぁ!と思わずにいられません。崇高な理想と現実がかみ合っていない良い例です。私も気をつけよう。

最後にアメリカ選挙。結局、共和党はマケインに決まり、民主党はオバマvsヒラリーの構図が明確になっちゃった上に、「オバマに投票するくらいならマケインに!」「ヒラリーよりはマケインのほうがマシだ!」という声が多い模様。実際、私の周りにいる民主党派の人もそんな事を言っております。ここで思い出されるのが、去年の5月に取ったアメリカの党システムについてのクラスなのですが、先生の説明によると共和党派の人間は秩序をより好むので、党全体の利益を重視する傾向があり、元々直ぐに候補者が決まり易いらしい。対する民主党は中々、一人に絞る事が出来ず結局損をしがちだ、との事でした。先生はやっぱり正しかったね!

そうそう、最後の最後にチベット問題。卒論の内容にも関係してくるのでニュースを追っていますが、「卒論の結論的には争乱が大きくなって、人民解放軍(陸軍)が出て来る方が有り難いんだよなぁ」と言ったら、クラスメートに「君は悪魔だ」と言われました。だって結論が「このように海軍の重要性は増すけれども、やはり広大な領土を収めるために陸軍の重要性は変わっておらず、台湾だけでなく、チベットやウイグル問題に対抗するためにも、(+対インド、イスラム系中央アジア、大穴でロシアも)、中国はやはりランドパワーであり続けるのだ」なんだもの。特に個人的に活動をした事はありませんが、授業で次のダライ・マラ(十五世)が既に中国当局によって保護(拉致とか、誘拐とか、監禁って表現の方が正しいと思われる)されていると知り、チベットの中国化を狙って鉄道を開通させた辺りから、私はチベットを応援しております。別に独立とかじゃなくってもなんとかならんのかね?意図した文化的侵略ってのが個人的に嫌いです。

卒論の騎士

ただ今、コレ [1]詳しくはツイッターのアイコンをご確認くださいと戦ってます。右がヨーロッパ史のクラスのペーパー用で、左側(ファイルも含めて)卒論用。来週末には落ち着く予定です。ひゃっほ〜い。

References

References
1 詳しくはツイッターのアイコンをご確認ください

帝国の残照

コ、コソボが独立したっ!!(←ソースは英語)

なんていうのか、バルカンは専門範囲外だったので、全然気にしていなかったのです。(広い意味では専門ですけど、狭い意味では東アジアの安全保障問題(含・ロシア&アメリカ)なのです、一応。)セルビアは制裁する意向のようですね・・・さて、どうなることやら。因みにバルカン半島と言えばやっぱり旧ユーゴスラビア側が有名ですけど、個人的には逆側(ルーマニアとか)も結構ややっこしい歴史があって苦手です。第一次世界大戦の参戦過程とか3回読んでやっと理解出来たし。大戦後の歴史は未だに理解出来てないし!ややっこしいことこの上ないですけど、結構重要な地域だからちゃんと押さえておきたいです。あ、後どうでも良いですけど、新しいコソボの国旗は結構カッコいいですね。日章旗は兎も角、私のお気に入りであるブータンの国旗と良い勝負です。そういや、歴史の授業で第一次世界大戦後の国境問題についてやってたんですけど、「ルーマニアの北西部には誰が住んでいたか?」という質問に対して、「ヴァンパイア」と答えるアメリカ人、嫌いじゃないぜ・・・(本当の答えはハンガリー系)

ウィルソン大統領のリサーチはとうとう「対華21ヶ条の要求」まで進みました。ここでもやっぱり人種差別問題が絡んでます。「日本がカリフォルニアの排日運動の件について黙るんだったら、南満州くらいくれてやった方が得じゃね?」とか言っている政府高官もいましたし・・・それと、この時点で既に「第一次世界大戦の後は日米戦争」と予測している人が多いという点。イギリスの様子を伝える手紙(電報かも)では「まぁぶっちゃけ、イギリス人は日英同盟そんなに好きじゃないようですよ」とか報告していますし、「この戦争が終わったら、ドイツ、ロシア、日本が同盟を組むかもしれない」と考えている人もチラホラ。こうやってみると、日米間の戦争は根が深いんですよね・・・後、アメリカの対中政策である「門戸開放」なんですけど、あるときはアメリカの純粋な利権追求に使われ、またあるときは中国人に対する人道的思想に使われ、定義が結構アヤフヤであるように思えます。どうもこの辺は、F・ローズベルトの親中政策、そして今の民主党まで、思想的影響がある気がするので、もう少しちゃんと調べてみたいです。出来れば、ローズベルトの資料も(今やっているみたいに)全てさらってみたいなぁ。因みに、今のところウィルソン大統領に対する私の印象は「八方美人」、これに尽きます。

んで、今までに観た映画の感想。沢山あるから簡潔に。

1)大いなる幻影
フランス映画の方です。英語字幕で観たのでいまいち掴めたような掴めなかったような感じなんです。かの有名な「この戦争(第一次世界大戦)は貴族の終わり」というシーンはさておき、「フランス人の貴族って、あれ?ナポレオン後の出戻り組?」とか自身の知識の無さがネックだったとでも申しましょうか・・・「貴族は教養がある=フランス人貴族とドイツ人貴族が英語で会話をする(下流の人間には理解出来ない)」というその当時の身分社会を示すシーンでも「あ、あれっ!?字幕が消えた!・・・ン、英語で喋ってるのか?」とアタフタしたし。極めつけは、キャラクターの区別がつかなかった事。主人公の一人であるフランス人貴族を私は当初、「タラン(整形前)」と識別していたんですが、沢山いたよ・・・タランが・・・orz

2)戦艦ポチョムキン
この映画についてクラスの前で発表しなくてはいけなかったので、なかなか感想らしい感想が無いのですが、意外とあれこれ暗喩的な部分が多いのでそういった目線でみると楽しいと思います。階段を転がり落ちる乳母車は有名ですね、はい。

3)嘆きの天使
ドイツ人が英語で喋っているバージョンを観たので「大いなる幻影」以上に色々大変だったのですが、一緒に観た人が漏れなくド鬱になったというくら〜い映画。主人公の落ちぶれ方が第一次世界大戦前後のドイツを暗に意味しているとも取れるし、また同時に、知識人の凋落とも取れるかと・・・しかし、本当にくら〜い映画です。

4)博士の異常な愛情、または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか
思ったよりも短い映画。やっぱりキューブリック好きです。個人的には「ピンクパンサー」でも有名なピーター・セラーズが良い演技(3役)かと・・・偶然の偶然が積み重なって、核戦争へ突入していく様はホント、怖くなります。良く50年近くそのような偶然が起こらなかったものだ・・・そう考えると核の拡散というのはなんとしても阻止すべきことだと思いませんか?

最後にどうでも良いんですが、歴史の授業では、もうそろそろナチスに突入するんですね。んで、ナチスに関する論文集を読んでいるのですが、やれ「ヒトラーは自殺願望があった」「誇大妄想癖だ」「マゾだ」「本読んでいるって『我が闘争』に書いてるけど、あれ、全部ウソ」「近親相姦の性癖がある」etc…ともの凄い。歴史に名を(良い意味であれ、悪名としてであれ)残すというのは、考えものだなと思いました。ま、後世の人間だからこそ好き勝手言えるのですけどね。