二つの大戦は一つの大戦か?

前の記事で暑くて2階で寝れない、と書いた当日から急に涼しくなって2階で寝れるようになりました。よって寝る前読書も再開!

さて、現在読んでいる本はクリスティアン・アングラオの「ナチスの知識人部隊」という本。読み始めたばかりなので、主役の知識人たちはまだ、SSに入ってさえないんですが、それでもつくづく思い出したのがアメリカ留学中に取っていた「近代西洋史」のクラスの期末試験にあった「第一次世界大戦と第二次世界大戦は一つの戦争とみなすべきか、否か?立場表明の上、その根拠を説明せよ」という設問。この問題、実はヤマが見事に当たったので、そんなに苦労せず、黙々と解答用紙(bluebook)に答えを書いた記憶があります。でも肝心の根拠をどのように説明したのかは忘れてしまっているんですが、ともかく!「ナチスの知識人部隊」という本を読んで思い出したのが、この設問。

というのも、本の最初は、この知識人部隊の子供の頃の話、つまり第一次世界大戦の記憶とその影響について始まっているからなのです。そのときのドイツ社会における大戦に対する認知は「防衛戦争」であり、敗北は否定されるべきものであった、と。そして大戦間期におけるフランスやポーランドへの認識は「侵略」以外何物でもなく、それ故将来SSに所属する知識人(その頃は学生)は右派的学生運動を通じて、ドイツ民族でありながら、ドイツ国民ではない集団との交流や国境に対する活動を通じて、ナチスにつながる思想を深めていった…

結局、両大戦間はたった20年しか無く、ドイツの世論というか、ドイツ人が共有している世界観は2つの大戦の間、そんなに変わることが無かったんだと思います。連続した思想のもとに起こった戦争であり、多少プレーヤーの立ち位置が違いますが、「持てるものvs持たざるもの」という構図、戦争中に技術革新が進み、新兵器が開発され、それが即実戦に投入されたこと(戦車、毒ガス、潜水艦、原爆など)、国同士の自国の経済・社会をかけた、ただ2度きりの総力戦であったこと [1] … Continue reading、勝者がその後の国際ルールを作るという流れ、そして「ナチスの知識人部隊」が説明しているように第一次世界大戦の結果(国境線変更など)が次の戦争へのトリガーになっている点。こういった視点からすれば、第一次世界大戦と第二次世界大戦は、宗教戦争よろしく、間に小休止が入った一つの戦争と言えるのではないでしょうか?

最後に、超有名な動画を貼付けておきます。

References

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1 別に私は全ての戦争を把握している訳ではありませんが、総力戦は第一次世界大戦が最初であり、第二次世界大戦以降の戦争は米ソの代理戦争だったり、ゲリラ戦だったり、「国力をかけた総力戦」とは言い難いかと。

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