意識高い系との格闘の日々

相変わらず、「考えることができない人に考えさせるには?」という、哲学的にもなりそうな難問に頭を抱えて仕事をしている。私の立場に同情した同僚曰く「あれはTHEゆとりだよ。別人種だよ」「病気だと思え」。 [1] … Continue reading実に身も蓋もない、ついでに救いもないアドバイスである。その病気のゆとりを私に押し付けたのは誰かしら・・・!(というとみんな目をそらす。)

さて、自分でもよくまぁ脳溢血にならなかったと総括したほど、水曜日そのゆとり君にブチ切れた私は、自分自身のストレス発散のために、翌日同じく休日出勤の同僚女性社員2人と一緒にちょっと豪華なランチを食べに行った。そこでももちろんゆとり君の話になったのだが、それで思い出したのがこの記事。「意識高い系(笑)に、パッと見雑務だけど学べることは多い作業をお願いしたら、キレられた」という話である。その原因を一言で言えば、

やりたいこと(内容)ではなく、なりたい自分の憧れ(状態)を描いて、それを自分のやりたいことや、目標だと、混同してしまう。

もう少し分析すると以下のようになるらしい。

①状態と目標の混同

数値目標ではなく、自分のなりたいあこがれの状態を目標としてしまう

②プロセスへの無関心

憧れ状態が目標なので、それが最初に手に入らないと不満である。途中のプロセスに対する興味が無い。つまり、経験を積んだり実績を残したりすること自体に興味を持てない。

③実現手段の欠如

経験を積んだり実績を残すプロセスに興味をもてないのだから、つまり、どうやって目標を実現するのかについては何も考えていない。

あぁ、たしかに私が面倒見ているゆとり君もこの通りだ。ちょっと考えれば、我がチームは会社の販売(商品登録、割引設定、メルマガ、その他販促関連)を一身に背負っており、業務内容そのものは単純ながらも、他部署からお願いされることが多く、社内人脈を築きやすい。また、業務内容を理解できたならば社内システムの基幹を理解できたも同じである。新サービス立ち上げや改善にも必須人材として必ず呼ばれるし、そもそも単純業務を自分でやる必要もない。面倒だったらパート社員へ業務移管しちゃえばいいんである。 [2] … Continue readingチームの業務遂行状況を確認したりとリーダーシップを求められもする。つまり、今いる部署で「仕事のできる人」という評価を手に入れられるということは、たとえ単純業務がつまらないと思っていても、多くの関わりのある社員に好印象を持ってもらえる=社内での評価が上がる=システムやサービスを理解しているため、どの部署でも役にたつ=希望部署に異動しやすい、やりたいことをやらせてもらえる。

「やりたいことをやるために、やらなくてはいけないことで実績を出せ」という論理がわからないんだろうな。「やりたいことじゃないと、自分の実力を出せない」って思っているんだろうな。でも、「自分の見下す単純オペレーション業務さえできないやつに、他のことができるものか」と思われていることが想像できないんだろうな。ここまでは私も理解した。が、じゃあ実際どうすりゃいいのよ?誰か教えて下さい。

意識高い系取扱説明書(前編) :これを読むと、ゆとり君は意識高い系の亜種だな。SNSとかビジネス書とかはそんなでもないので。(以前ちきりんの本は読んでいるのを見かけたけど。)ただ、不満な業務から抜け出す方法を思いつかない馬鹿なだけである。 [3] … Continue reading

 

これは余談だけれども、このゆとり君のおかげで私は自分の自己認識が変わった。今まで人から言われてもピンとこなかったんだが、おかげさまで「私はとても頭がいいのだ!」とはっきり認識できた。どうもありがとう。

 

References

References
1 その人は「発達障害だと思え」と言っていた。私はマジで健忘症だと思っている。あと、EQがない人。「自分がこうすること(しないこと)で、他の人への影響はどうだろう?」って全く考えられないから。
2 ちなみに私はこれが得意で、前任者から引き継いだ社員業務のうち半分はパートに業務移管した。異動直後は「それ自分の仕事じゃない」と言っていたパート社員も今では新しいことをお願いすると「はい喜んでー」である。すごいでしょ。
3 ついでにばらすと、私は以前「自分のやりたいことをやるためには、今の仕事をちゃんとやればよい。」ということを実例付きで詳しく説明済みである。当の本人はすっかり忘れているだろうが。私が健忘症を疑う所以である。

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