EBOLA!

  

 

エボラ出血熱関連の本を続けて読んだので、簡単にまとめておきます。因みに、「ホットーゾン」は絶版してたのを緊急復刊で現在Amazonでも予約受付中(待ちきれず英語版を購入しました)、NHK取材班の「ウィルス感染爆発」は私がAmazonで最後の一冊を購入したので、現在販売しておりません。「いつ買うの?今でしょ!」って今更ながら頭の中に声が響いたので、定価1600円(税抜)が6000円以上になってたけれども、中古で買いましたよ…

さて肝心の内容ですが、「ホットゾーン」の方はアメリカのワシントンD.C.近くにある町レストンで発生したサルの感染がメインで、「ウィルス感染爆発」は1995年のザイール(現コンゴ)でのザイール株による感染がメインなので、同じ内容を比べるというよりは相互補完している感じです。因みに「ホットゾーン」の方が感染後の症状についての描写が詳細で読んでて怖くなります。NHKは流行収束後の取材が元になっているせいかその辺は控えめ。むしろ、腐敗した行政、低いインフラ環境などの影響が強く打ち出されている感じ。今年の流行でエボラが気になる人は「ウィルス感染爆発」のほうが面白く読めるかもしれないです。「ホットゾーン」は、人についてというよりサルの話なんで。全部が全部じゃないけど。

後、どちらもエボラに限らず、AIDSや他のウィルスによる感染症と絡めていたけれども、「ホットゾーン」からの引用すると

I suspect that AIDS might not be Nature’s preeminent display of power.  Whether the human race can actually maintain a population of five billion or more without a crash with a hot virus remains an open question.  Unanswered.  The answer lies hidden in the labyrinth of tropical ecosystems.  AIDS is the revenge of the rain forest.  It may be only the beginning.

これと似たようなのが、「ウィルス感染爆発」にも

 本来こうした微生物は、熱帯の生物を宿主としているかぎり問題は起こさない。人間との接触によって病原体として凶暴性を発揮するのである。

ヘンダーソン博士は「病原体が”出現する”という言い方は不正確だ」と言い切る。人間が彼らの領域に踏み込んでいるのである。

とあり、ウィリアム・マクニールの「疫病と世界史」を思い出したのでした。

最後にリンク。

国立感染症研究所 エボラ出血熱

Centers for Disease Control and Prevention

  

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