頓珍漢な人事の話

今日、会社の女子トイレで人事の人に声をかけられた。曰く、私が去年までいた部署に人を雇用するにあたって、「私のような人」というリクエストが当の部署からされているらしい。あら、なんと名誉なことでしょう。ま、わかってたけどね・・・と調子よく話を聞いていたら、これが本題という調子で訊かれた。「どういう媒体で入社しようと思ったんですか?」・・・・・・は?何言ってんの?あなた馬鹿じゃないの? と本気で私は思った。詳しく聞くと「自発的に新聞等をみて申し込む人と、どこかのエージェント経由の人はやっぱり違う」とのこと。つまり、新聞で会社について知って自ら門を叩いたから、私はできる社員である、そういうことらしい。そんな馬鹿なことがあるものか。

確かに、自発的なほうが仕事に対する情熱も高いでしょう。でも、私の場合は完全に違う。就活したのも、その当時それ以上花嫁修業とお見合いをしていても、そちらの方面で将来性がないと薄々気がついて、自分が生活していくには自分で稼がなくてはいけない、(あぁ、本当は本を読んでのんびり暮らしたいのに!)と思ったからだし、新聞に載っていたのを偶々親が見つけたにすぎない。実際、面接にあたって「日本の自給率が〜」とか物凄い屁理屈を、物凄く頑張って志望動機としてひねり出した覚えがあるぞ。また、一旦はパート入社したものの、その後正社員になったのだって、単に将来の生活への不安だけの問題だったのだ。27歳までに正社員になれなければ、尼さんになろうと本気で思っていた。つまり、人事の人には申し訳ないが、全く(彼らの求める)やる気がなかったのである。

それに、私が前の部署でそこそこ成功したのは、私が努力したから、これに尽きるのである。自分が元パートだったこともあるが、数名の社員に対して数十名のパートという部署において、どれほどパートメンバーの人心を掴むことに努力したか・・・!まぁ、端的にいうなら「他人を慮る想像力」なんですけど、パートメンバーが理解しやすいように、(他部署の意味不明でカタカナだらけの)説明を噛み砕き、システムのマニュアルを整える。パートメンバーが社員に居て欲しいと思うだろう時にちゃんといる。質問に答え、明確に指示を出す。そしてなにより、部署の社員(責任者)として、パートを守り、同時に責任を持つ。そういうことを一つ一つ、本を読みながら、先輩社員と相談しながら、やっていったのである。

その結果が、「あなたがいるから私はやめなかった」とパートに言わせ、実際私が異動した後の退職ラッシュである。 [1] … Continue readingその私の3年以上の努力ではなく、「新聞経由の入社」を「私ができる」理由にされちゃ、たまりませんわ。ムカついたのも道理でしょ。

 

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1 これは私が止めなかったことにも責任はあるんですけどね。「引き留めるのは、引き留めないと困る社員がすべきだ。」と考えていたので。まぁ、いまだこの考え方は間違っていないと思いますけど。

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