銀色夏生の本から

中学生の頃からの我がお風呂の中の友「つれづれノート」シリーズ最新刊「しゅるーんとした花影」より気に入ったフレーズ。

  • なりたいものというのは状態であるべきだ。職業や成功や欲しい品物を手に入れる、ではなく、どういう心理状態・状況でいたいかということ。それが本当になりたいものの本質だと思う。(P20)
  • だいたい人の言ったことを真剣に受け止めず、考えを改めさせたいというのは、相手に対するリスペクトがないんじゃないかと思う。(P33)
  • 何も期待していないということは、なんとも自由な感覚だ。(P208)
  • 「デザートは絶対に分量通りに作らないいけないって本当だね」と反省する私。「おかずみたいに味が薄いとか濃いとかじゃなくて科学だからね」と納得するカーカ。(P328)
  • 達成すべき目標や目指したいものがあるということは、なんて人として、うれしいことかと思う。(P421)

今回の本は久しぶりにお風呂の中に落としかけたため、読んでいる途中からしわくちゃになってしまった。しかし、まぁ、例えば国際関係の本とかとは違って、しわくちゃが似合う本なので、多少残念ながら良しとしました。生活感っていうか、気楽に読んだ感が出ててもちっともおかしくない本だからね。だから、気に入ったフレーズも普通は蛍光ペンで線引いたり、ボールペンで書き込んだりするけど、ページの端を折ってマークする。

著者の意図とは違うかも知れないけれど、私の中にはそれぞれの本に対して読むべき環境が決まってます。ベッドの中は歴史系、通勤途中は国際政治モノか仕事の本、もしくは新書。お風呂ではエッセイや小説、美容本や漫画。「カラマーゾフの兄弟」のように、かなり夢中になった場合を除き、基本的には綺麗にわかれている状態で、もう何年もそうやって住み分けしてきたので、それ以外の環境で読むのは多分落ち着かない。松岡正剛も「読書術」で書いていたけど、読書というのは結局読書環境もセットで読書になるんでしょうねぇ。

いつかこの住み分けが崩れる日が来るのだろうか…

 

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