紙の辞書の偉大さ

今回はちぃと真面目な話。でもその前に昨日発見した事(私なりにはかなりの大発見だった)。銀英伝に出てくる戦艦ブリュンヒルトは真っ正面からみると烏賊(イカ)である。ただこれだけなんですけどね、最初気が付いたときに吹き出してしまいました。

さて、タイトル通り「紙の辞書の偉大さ」について語ってみようと思います。まず今の私の状況なんですけど、簡単に言えば

1)アメリカ滞在中
2)留学生(大学生)
3)卒論もあるし、かなりの量の英語の本を一度に読む
4)愛用の英和辞書は「リーダーズ英和辞典」、和英はスペースアルク

と言ったところでしょうか。んで、さらに私の英語の学習に対するスタンスというのは

1)あくまで今回の留学は「国際関係」を学ぶ為である
2)よって英語そのもの自体のレベルをあげようと特別な努力をしようとは思っていない(語彙力とか)
3)でも大学院のためにGRE(まぁ、TOEFLと日本の大学入試センターとのあいのこの様なもの)が待っている

という具合に、「日々の勉強の中で英語のレベルも上がるとラッキー」というのが基本にあるものの、試験の為に語彙力を増やさなくてはならんという状況です。そもそも大学受験生とビジネスマン、大量の英語を一気に捌かなくてはいけない留学生と趣味で小説を原文を読んでいる退職後の人なんて、辞書を引く目的も重要性も全く違っていたりするんで、あくまでこれは私の話。もっと簡単に言えば「単語力をつけたいけど、全ての未知の単語を調べることが出来るほど暇じゃない人向け」ってことでしょうか。

でね、紙の辞書は時代遅れ、今は電子辞書だという記事に

結論から言えば”紙の辞書ではダメ”です。

というのも紙の辞書は電子辞書に比べてあまりに劣るからです。昔の電子辞書は内容が浅く、値段も高かったのですが、現在では内容は紙の辞書と同等、もしくはそれ以上。値段もかなり下がってきました。今後も電子辞書の技術が進むことを考えると、紙の辞書のほうが優れている点を見つけるのは非常に困難です。せいぜい”電池切れしない”程度のものではないでしょうか?

逆に電子辞書のほうが優れている点は山ほどあります。

1、引くのにかかる時間がはるかに短い
2、スペルチェック機能
3、複数の辞書を収録
4、複数の辞書間を移動できるジャンプ機能
5、文庫本程度の持ち運びやすさ
などなど…

とありまして、紙辞書ユーザーとしては反論せずにはいられない訳ですよ。この電子辞書の利点1から5は私も全て正しいと思います。かつて一度だけ電子辞書を持っていた事があるので、その軽さや複数の辞書間でのジャンプ機能には平伏したくなるくらいです。でも紙の辞書にしかない、私にとってはたったそれだけの為に紙を使っているという重大な長所を見過ごしているね。

紙の辞書には書き込めます。

私はコレだけの為に、紙辞書を使っています。中学生に上がった時はジーニアスでしたがあの時から変わらず、同じようなルールで紙の辞書を毎日汚しています。勿論、メモを書き込むとかそんな大袈裟なものではないです。ただ単に調べた回数に応じて、蛍光ペン(と赤ペン)でどんどんその単語の部分が目立つようになっていくだけです。でも、これが意外と視覚効果的に効くんですよ。最初はオレンジの蛍光ペン一本。2度目に調べたら赤ペンでその単語の部分(見出しだけじゃなくって内容も全て)を赤ペンで囲む。三回目の単語は赤ペンの上を蛍光オレンジでなぞる。四回目に調べた単語は、その中(赤&オレンジ蛍光ペンで囲まれた部分)を塗りつぶす。五回目の単語はpost-it。六回目はpost-itに丸印。7回も調べた単語はとうとうブラックリストと呼ばれる(というか私が勝手にそう呼んでいる。最近はデスノートともいわれている。)小さなノートに書き込まれます。それ以上の回数調べた場合は、辞書と同じ手順でどんどん派手になっていく訳です。コレが本当に効く。ブラックリストに載っている派手に囲まれた単語なんてもう、忘れませんよ。(私の場合、一応記憶がアヤフヤな場合も(つまり、「たしか、こういう意味だったよねぇ?」みたいな単語)も調べて、回数にいれているので、結構10回越えの大御所的単語があります。いまのところembraceの14回が最高。もう、さすがに覚えました。)

これは電子辞書にはできない芸当でしょう?5回調べたら画面がピカピカ光って教えてくれるなんて電子辞書は聞いた事が無い。兎も角、こうやって「何度調べたか?」が判ると、こう、自分の中で「いい加減に覚えないとマズいよな〜」みたいな気持ちがふつふつと湧いてくるわけです。多分それが単語力アップに大きく貢献しているんだと思うんですけど、私的に。

さらに、留学中というのは本当に未知の単語との遭遇な毎日でして、社会学、比較政治学、中国海軍、それら全ての知らない単語を調べるだなんて、多分電子辞書でも無謀です。だから私の場合は、何度も出てきた単語や「あぁ、この単語、前に調べたんだけど、意味忘れた!」ってな単語、あとは文脈上どうしても気になる単語だけ調べて残りは放っておきます。「よく見た単語」ってのは結局「重要な単語」だからよく見るのであって、例えば「anomic suicide」なんて知ってても知らんでも、国際関係専攻の私には結構どうでもいいんです。

ま、結局は引用元の人が「電子辞書バンザーイ」って言っているから、こっちも負けずに「紙の辞書バンザーイ」って言っておこうかな、と思っただけなんですけど。私は「単語も覚えつつ・・・」というスタンスだからこそ紙の辞書がいいんであって、単語なんぞ覚える気はない、意味さえ判りゃ良いって人は電子辞書の方が良いのかもしれません。でもさ、結局単語を沢山知ってた方が辞書自体引く回数が減っていいと思うんだ・・・

それから、最後に。紙の辞書は踏んでも壊れないぞ。コレも長所に加えとけ!

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