阿久津隆「読書の日記」

「試される私の左手首と忍耐」、そんな本だった。やっと本日読了。国際線の行き12時間+7時間、帰り5時間+8時間をぶっ込んで、なんとか読み終えた。 [1] … Continue reading

左手首が試されたのは1100ページ超えてて重かったためで、忍耐が試されたのは、以下のような文章を苦手に感じたためである。「一文が長くね?すっごいコネコネしてない?」と思うんですが、いかがでしょうか?

雨は降らないだろう、たとえ降ったとしても。と自転車を漕ぎながら僕は考えていて、山手通りをまっすぐ行って、246ではなく淡島通りを行きたかったので右に折れてまっすぐ、左手に学校やらマンションやらがあるところを、もうすっかり暗くなった道を、濡れている道を、進みながら考えていた、雨は降らないだろう、たとえ降ったとしても。そうやって三軒茶屋のコーヒー屋さんの焙煎所に寄って今日焙煎された豆を受け取って、ほんのわずかな時間、スタッフへの方に質問、それに対する回答、を経て出ると、雨がさーさーと降り出して、降り出していて、雨は降らないだろう、たとえ降ったとしても、と思いながら目を細めながら滑らないように気を配りながら、雨は降らないだろう、たとえ降ったとしても、と思いながらどんどんと濡れていった。下北沢の駐輪場に自転車をとめて、雨に濡れた体が冷たくて、それでB&Bに行った。

特に何を探すべくでなく並べられた本を眺めたい、と思ってB&Bへの行き方はいつもだいたいそういうふうで、というかそういう状態のときに行きたいところで、だからそうやって行った。

P54-55

まぁ、これは単に私との趣味の違い故だろうとは思う。私はそもそも小説をあまり読まないし、読んでも日本のだと田中芳樹の銀英伝か小野不由美くらいで、海外だとロシアや東欧系が多く、たまーにアメリカ文学に手をつけるくらいである。対して彼は私が何度も挫折したジャンルである南米文学がお好きなようだ。これは、合わない。全然合わない。大体、私は下北とか行かないし、B&Bもいったことがない。ああいうオシャレな本屋に気後れするタイプなのだ。じゃあ、なんでそんな本を読み始めたのか?と言えば、なんとなくこのブログの一つの解になるんじゃないかと本屋でパラパラめくった時に考えたからです。解にはなってないけど、参考にはなった!なのでよし!あと、国際線(しかもドバイ&チュニス間)のフライトアテンダントのおねーさんが「すっごい可愛い表紙!アンティークブック?」って聞いてきて面白かったので、よし!

「フヅクエ」についても興味は湧いたのだが、メニューの前にある長ーい説明文、あれにビビっているので多分行くことはないと思う。我が家は今のレイアウトだと壊滅的に本を読みにくい状態で、それ故に一人用のチェアでも買おうかなと考えているくらいなので、ゆっくり本が読める環境というのは喉から手がでるくらい欲しい。その点、飛行機は最高だった。本を読むためにまた乗りたいくらいである。そんな私だがやっぱり「フヅクエ」には行きづらい。大体、初台ってのが最高に行きにくいのだ。中央線住みなので、新宿で乗り換えなければいけない。あの新宿で、京王新線に。うん、やっぱり面倒だな。

とは言え、ゆっくり本を読める環境は欲しいわけで、近所の喫茶店の開拓からだな、と食べログとかrettyとかで色々みてます。吉祥寺まで出れば喫茶店の数も増えるが、土日は混むからなぁ。やっぱり家の近所だよな。どうせならコーヒーやケーキが美味しいところがいい。静かなところがいい。音楽も重要。時間をかけて探してみよう。そうしよう。

因みに2冊目もでるようです。1000ページ超えたあたりで文体に慣れたのか、それとも文体が変わったのか、多少読みやすくなった気はするんだけど…うーん。

References

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1 正確に言うと、寝たり食べたりの時間が約半分、帰りはもう嫌になってカミュの「ペスト」の続きを読んでいた時間もあったので、実際は10時間くらいだと思う。この本を読んでいたのは。

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