九州湯めぐり大作戦

3月頭に母と大分〜熊本県境の温泉郷を4泊5日でまわったのでその記録。なお、感想はあくまで私の趣味の反映です。基本的な前提として、一口に温泉といっても「泉質」「ご飯&お宿」「雰囲気」と優先すべき項目がそれぞれあって、今回のように「女二人旅」なのか「彼氏とシッポリ」なのかで、だいぶ求めるものが違いますよね?ってことです。

 

筌の口温泉

はっきり言おう。サイコーだ、と!!!

いやもうほんとサイコー!秘湯の湯めぐりが趣味な親子にあって、例え内湯にさえシャワーがなくっても(なのでカランに頭を突っ込んで髪を洗う)、近所のおばあちゃん達が立ち寄り湯に来ようとも、お湯が良ければ全て良し。座ると痛い湯の花の珊瑚礁(としか表現しようがない)も泉質の高さの証明。掛け流しだし、人も少ない。サイコーである。恐らくは露天風呂の方が有名なのだろう、立ち寄り湯にやって来る若めの人たちは皆そっちだけに入っていた。確かに露天風呂は赤めの濁り湯で、広く、小川もすぐそばを流れており、風情満点である。その上、いい具合に岩が配置されており、寝そべったり、半身浴したりするにもスポットを探し当てれれば [1]なんせ広い上に濁り湯なので、結構真面目に探索が必要、いくらでも長湯できる。が、内湯の方こそ素晴らしい。何よりも炭酸温泉も混じっているので2種混合である。その分お湯の温度はぬるめだし、濁りもそこまでではないが、「これぞ温泉!」という気分にさせてくれるのだ。近場にある「山里の湯」は炭酸温泉。湯船は狭いが、ジッと座っていると体中に泡がついて面白い。湯温が高くないため、なんと母ともども1時間半ジーっと入っていた。

とにかく文句無しに今回の旅のベスト温泉だった。強いて言えば、敷布団がちょっと薄めだったことか・・・しかし、「だからこない!」のではなく「次回は携帯式マットレス持ってこよう」と考えるのが温泉バカのバカたる所以である。是非ともまた泊まりたい。なお、車で5分ほどのところにある「九重夢大吊橋」にも行ってみた。母が足をひねって歩けなかったため、一人で渡ったのだが、吊橋は吊橋効果を狙う人と一緒に行ってこそ意味がある・・・と強く実感した次第。震動の滝も吊橋の上からしか見えず、携帯で写真を撮るにも足が震えてしまった。ところで、吊橋って端っこの方(下が川や谷ではなく、(ゆるやかな)崖になっている部分)の方が恐ろしく感じるのは私だけなんだろうか?そして、吊橋の入り口にあるJA系の道の駅はお土産や名物の品揃えが多く、面白かった。なぜかブルーベリージャムの品揃えが豊富・・・

 

筋湯温泉

こちらは泊まらず、公共浴場のみ。残念ながら「岩ん湯」は男性の日で入れなかったが、その日女性向けであった「薬師の湯」は湯の花が黒い・・・?残念ながら、湯温がそこまで高くなく、そして3月なのに雪がちらつく大変寒い日だったので、あまり長湯できなかった。打たせ湯については、浴室内が湯気もうもうで特に寒いとは感じない。ただ、端っこの方に座っていても、打たせ湯からのしぶきがすごい。髪を濡らしたくない人は、シャワーキャップをしないと意味がないレベルだった。母と交代でシャワーキャップをかぶり、打たせ湯へ。お湯の勢いがすごく、思わず「わー」「きゃー」と叫ぶレベルでした。

ちなみに、近場には小松地獄という場所がある。なぜか韓国人の団体がいた。そんなに有名なところなのだろうか?とはいえ、歩道の下からグツグツ聞こえるのはなかなかの恐怖。卵を持参しなかったのが悔やまれました。

 

黒川温泉

風情はバッチリ、お湯は・・・?

完全に観光地になっている温泉で、若い人も多ければ、外国人観光客も多い。秘湯巡り好きとして、いくら「秘湯の湯を守る会」のお宿だろうと、「うーむ」というのが正直なところ。何より、立ち寄り湯の人たちが多いこと・・・!自慢の洞窟風呂もイモ洗い状態である。時間を見計らって(朝一番とか)に入らないとゆっくり出来なかった。まぁ、洞窟風呂そのものは、蒸気がこもる分あったまる。が、泉質はそこまでよいとは思わなかった。筌の口温泉ではそんなことなかったのに、この温泉ではお湯から上がってそのままだと、背中が乾燥してしまったのだ。家族、もしくは彼氏あたりと来るには、温泉郷としてぶらぶら歩けるし、趣はあるし・・・でいいんだろう。ただ、秘湯ハンター向けではなかった。

 

杖立温泉

なぜか(一応ちゃんと理由はあるらしいが)プリン押しの温泉郷。こちらも泊まらず、立ち寄り湯のみ。雪はどんどん強く降り、その中に佇む川べりの温泉郷・・・というのは、古き良き温泉!という感じがすごいんだが、寂れっぷりもすごかった。まぁ、これは平日だったからかもしれないけど。湯温が高めということで、むし風呂で有名らしいが、1件目のむし風呂は温度がそれほどでもなく、2件目の立ち寄り湯は蒸し風呂自体やってないようで、ちょっと残念。しかし、どちらのお宿でもプリンはしっかり平らげた。(美味しかった・・・!)

杖立温泉のもう一つの名物は「絵鯉」。要は絵馬の「鯉」バージョンで、「恋」に効くとのこと。せっかくなので、私も超具体的に(人のプライバシーかなぐり捨てて)お願い事を書いて橋に吊るしてきたのだが、雪降る中、釘で欄干というか橋の屋根の梁に念を込めながら打ち付ける姿はそれだけで願いが叶いそうであり、端から見ているとなかなか恐怖な場面であったかと思われる。

 

川底温泉

現在は立ち寄り湯のみ。湯船はそのままに?建物をリニューアルしたようで、なかなか綺麗でよかった。ただ、もともと3つの湯船があり、その中には床に敷き詰められた石の隙間からお湯が湧き出ている・・・ということだったのだが、リニューアルとともに女湯と男湯を分割したため、無駄に高い壁があり少し圧迫感があったのと、石の隙間から〜というのは体験できなかった。が、なんせ古い石の湯船なので、それだけでなんだか落ち着いてしまう感じ。浅い部分がなく、そもそもの湯船自体ちょっと深めなので、半身浴とか湯船から上がって涼む、みたいなことは、ちょっと難しい。

 

壁湯温泉

川辺の洞窟風呂が一押しなのだが、結構ぬるくて、何せ外が寒いので、中々あったまらないのが辛かった。混浴だが湯浴み着を貸してくれるので、まぁ、女性でも気兼ねなく入れます。(男性は気兼ねするかもしれませんが。)内湯はどちらも雰囲気重視。お湯は・・・うーん、やっぱり背中が乾燥してしまった・・・個人的にはすぐそばにある公共浴場の「床の石を動かさないでください。床が抜けます」という注意書きが気になってしょうがなく、そちらにも入ってみたかったが、こちらも混浴だったので今回は諦めました。

 

 

References

References
1 なんせ広い上に濁り湯なので、結構真面目に探索が必要

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