徒然日記(核戦略に関する動きや最近の読書について)

アメリカが戦術核運用の見直し(強化)を発表して、諸々のリアクションがYahoo!トップに居座り続ける一方、アメリカ国防総省発表の「ロシアが大陸間核魚雷開発中」のニュースは一瞬で消えたり、かつて核戦略のクラスをとった身としては、興味深い状況になってます。昔のノートや課題図書を見直したくなったり。まぁ、こんな風にのんびりしたコメントを言うというのは当事者意識がないからで、それはそれで反省すべきことなんでしょうけど。

ちなみに、CNNによるロシアの核魚雷の報道を読む限り、「ロシアがやってんだから、アメリカもやってやるで」って感じで、CNNはトランプに嫌われていますが、それでもアメリカメディア。アメリカは悪くない!というのが行間からにじみ出ている。そもそも、トランプ政権はロシアとのつながりで追及されているわけで、そういうお金や政治の動きと、軍備の流れがどのようにつながっているのか、それはそれで興味深い。しかも、アメリカは北朝鮮でも中国でもなく、ロシアを名指ししている。自分だったら、このご時世、北朝鮮対策を全面に押し出すほうが無難だと思うんだけど、それでもロシアということは、水面下というか、単に我々の知らないところで相当ロシアが核兵器増強をしているんでしょう。ま、いざって時に北朝鮮で使う気があるのかもしれませんけど。

ちなみに核兵器が無くなることは、まずないと思います。それこそ、神様の魔法の杖一振りで、人類一人残らず核兵器の記憶をなくさない限り。人間は手に入れたパワーをそうそう手放さなそうとしないと思うんですよね。核に限らず、影響力とか地位とかお金とかそういうパワーも込みで。もうそれは人間の習性ではないか、と。さらに言えば、正直人類が核兵器を一切失っても、いつかまた作ると思うし、更に先まで進むと思う。人間はそう善きものではない。

と、思わず哲学的になってしまいましたが、こうやって考えていくと、やっぱり私は国際関係論(政治・軍備関連)が大好きなんだなぁ!というか、単に調べて、考えて、書くのが好きなだけかもしれませんが。昔から論文書くの大好きだったし・・・

で、最近読んでいる本は、スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチの「セカンドハンドの時代」。まぁ、分厚い本ですが・・・半分くらい読んでて、強く思うのは、「ロシア人(ソ連人)ってわからん」ということ。本当にわからない。その理由は単に私とインタビューされた人の時代の違いかもしれないし、育ったイデオロギーの違いかもしれないけれど、本当にわからない。まだプーチン時代パートに入っていないのも理由かも。まず、愛について語る人の多いこと!これはインタビュー側の訊いた内容が書かれていないので、実は「愛について語ってほしい」とお願いされていただけかもしれないけれどね。これはロシア人の特性か、それとも究極的状況で出現する人間の特性か。それから、あまりに多数の視点から、個々の体験と考えが披露されていることも、「わからない」の原因。一体ロシア人は共産主義やスターリンを懐かしんでいるのか、どうか・・・結局この本は、「ロシア人ってこんななの」という先入観を持つのを拒絶するように書かれているのでしょうね。

 

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