赤い衝撃

タイトルの割に山口百恵とは全く関係ない内容です。山口百恵、歌い易いから好きなんですけどね・・・今回の「赤い衝撃」は私の取り扱い範囲内の「赤」であります。(要は共産国家ってことだね!)

卒論の方は明日一日使って一気に書き上げようと思っているので、今回は共産国家でも中国や北朝鮮ではなく、かつて一度は彼らの親玉だった国の話。今取っているcomparative politicsの内容がロシアに移り、今は軽く歴史のおさらい中でレーニン〜スターリン辺りについて勉強しているのですが、これがかなり面白いんだな!教科書だけ読んでいればいいのですが、折角なので先生が書いたロシアのマルクス・レーニン主義だとか、ロシアにおけるテロの歴史についての論文を(といっても副読本みたいなものなんですが)読みまくっています。去年の歴史の授業でアナーキストについてのペーパーを書いた事があるので、ロシアのテロの歴史は結構知ってはいるんですが、「レーニンの顔が生理的に受け付けない」という理由だけで、あんまり彼自身の思想だとか経歴とか読んでこなかったんで、結構興味深い。

何でもレーニンはシベリア流刑になったとか言っても、流刑地までの移動はガード無しで、地元の警察の所長さんとチェスをしてみたり、流刑中に住んでた家は平均以上の広さだったとか、奥さんともそこで出会いましたvだとか、本人曰く「(流刑中の生活が)一番よかった〜!」らしい・・・なんじゃそれ。個人的に共産国家的思想には賛同出来ませんが(なぜなら彼らの究極の目標は実現不可能だと思うし、そもそも共産国家は大抵理想とかけ離れた形態だし、そもそも社会が次の段階にいくのに暴力が不可欠というのが嫌らしいと思うので)、「オルフェウスの窓」の影響か、「帝政ロシアはスッゲー悪いヤツ。流石にこればっかりは革命家に同情するわ」とか思っていた私の純情を返して欲しい。というか、返せ。ウチの先生は「レーニンってロシア史で最大の成功をしたテロリスト」とか書いてますし。(←スターリンは?と思わんでもないのですが)確かに秘密警察とか作ってたしな・・・どうも私のなかの「シベリア流刑」のイメージは共産党支配時代のものらしいです。

で、今のところ読んだものを総合する限り、マルクス自身の思想を、レーニンが発展させる中で「党絶対主義」にしたことが一番の問題っぽい。ケレンスキー(一応社会主義者)の臨時政府は、アレはアレで民主的な部分もあったし、それを変えちゃったのがレーニンですから。まぁ、ケレンスキーが第一次大戦を続けようとしたのも問題ではあったんだけど(そして、ドイツがロシアを戦争から手を引かせようとレーニンを送り込んだことも)、最近のロシアの政府関係者も十月革命をクーデターと呼んだそうですしね。歴史の解釈は難しい。

因みにロシアの半アジア的風土も関係しているらしい。イワン雷帝によって生み出され、ロマノフ王朝の間で育った「強い支配者が必要」って考え方ですね。まぁ、あんなに寒くて広い国を持ってちゃ「(国政について)みんなで仲良く決めよう」とか思いにくいだろう・・・中央集権が一番しっくりくるんでしょうね。(だからプーチンが・・・ゴニョゴニョ)兎も角、「万人による革命」ではなく「プロ(党)が革命をするから、残りは、黙って付いてこい!」というのが、赤色貴族や言論制限やその他諸々を生み出した最大の要因のようです。ところで、今存続している共産主義国家でこの「党至上主義」じゃない共産主義の国ってどっかありますかね?あったとしたら、見てみたい。無かったとしたらレーニンのやった事はスケールが大き過ぎると思う。もの凄いスケールで歴史(と人命)に影響を与えてるよ・・・

んで、「暗い歴史」について勉強するのが大好きな私は、この比較政治学の授業のextra creditのための「リストの中の本を読んでレポートする」という課題に、ソルジェニーツィンの「収容所群島」を選んでみました。これはレーニンじゃなくってスターリン時代の収容所についての実体験本なんですが、かなり食指が動く内容です。(ここで内容について詳しく書いたら、友達を無くしそうなので書かない。日本語でも出てますから、興味のある人はどうぞ。)卒論があるし、来学期の研究(ウィルソン)にも取りかからないと間に合わなさそうだし、GREやらTOEFLもあるので、果たしてレポートを提出出来るかどうかは不明ですが、この冬じっくり読んでいきたいと思います。ついでに「甦れ、わがロシアよ~私なりの改革への提言」も買ったんですが、こちらはアメリカのアマゾンでなんと1セントから売っていました。ゴルバチョフは2回読んだって。因みにこのソルジェニーツィン氏はまだご存命です。確か来年90歳。ノーベル文学賞も貰っています。

・・・そういや昔、私は「独裁者についての本が読みたい」とか言ってましたね。取り敢えずソ連と中国、後はカンボジアを制覇したい。そしたらナチス。「映像の世紀」を観るのが好きだし(勿論、楽しんで観ている訳ではなく、あくまで興味の範囲としてですよ。観終わった後は大抵(好きで観たくせに)勝手に凹んでいるし)、私の本棚は彼氏とか子供とかに見せれませんね。というかこのブログ自体アウトか!(爆笑)

後、以降余談になりますが、久しぶりに「レッドオクトーバーを追え!」を観ました。夏に大量破壊兵器や潜水艦の戦略的価値について勉強して初めて見るので、なんかイロイロと新鮮でした。話の筋的に戦略核兵器はそこまで重要じゃないんですが、台詞の中で「あぁ、なるほどなぁ。」と感心するとこをがあったり。因みに「大量破壊兵器」のクラスでは潜水艦の映画としてクラスメイトが「クリムゾン・タイドいいよ〜」といっていましたが、これは未見なので、後の楽しみに取っておきます。

んで、これ以降もっと余談なのですが、かな〜り前にこのブログで

で、問題の「レッド・オクトーバー」の上映会では、私たちは「ぎゃ~~、何この関係!!!視線で会話したよ!夫婦、夫婦だよ!今のアイコンタクトの間には10行分ぐらいの会話があったYO!」とそれこそ腐女子の如く、興奮していました。何にって、ラミウス艦長と彼の腹心の部下であるボロディンにです。「これ、ぜったいそっち系の人がみたら、作品になっちゃうよね。」「でも、ちょっとショーン・コネリーは渋すぎるよね。」「第一、元々軍のしかも潜水艦だと特に仲が良いんじゃない?」「そうかもね。沈黙の艦隊でも艦長と副官が夫婦漫才みたいだったし・・・」とか。お酒が入っていたのでかなりハイテンションで観てましたよ・・・私たち・・・

あとは、アメリカ側ダラスの艦長であるマンキューソ祭にもなりました。「渋い!」「今の目線がたまらん!」「帽子(正式なやつ)かぶるともう、倍増だね!」とかまたもや大興奮。女二人で映画を観ると大体こんな感じになります。シラフでこうやって書いてみると、とんでもないですね。私たち。

と書いていたことを覚えている方はいらっしゃるでしょうか?わたくし、そっち系には興味がないのですが、今日、一人で観て確信しました。「この映画は観る人がみたら、確実にそっち系になる!」と。おじさん同士なのがネックになるかもしれませんが、銀英伝だってみんなおじさんだぞ?いける、いける。だって、「ちょっ、いまのラミウス船長がその場をマンキューソに任せて出て行っちゃったのって、もしや自らの手で敵討ちしたかったからなの?」とか思わず思ってしまったし。・・・我ながら不覚。何度も観ていると細かい所を追いがちになるので、いけませんね。今度は「13デイズ」を観よう。あれはどうやっても、あっち系にはならん。因みにマンキューソ艦長のカッコ良さは相変わらずでした。

・・・久しぶりにタイトル通りの話ができたこの満足感。最初から最後まで「赤く」て「衝撃」だもの。

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