2012年に読んだ本
無事100冊読了達成しました。 [1]最後の方はせこーく(簡単な)新書ばっかり読んでたけどね。という訳で、読書遍歴で振り返る2012年。
■1月
「世界の[宗教と戦争]講座」 井沢元彦
「プロの知的生産術:BCG前日本代表が教える情報活用の秘訣」内田和成
「宇宙137億年の歴史」佐藤勝彦
「闇の奥」コンラッド
「不機嫌な職場:なぜ社員同士で協力できないのか」高橋克徳・河合太介・永田稔・渡部幹
「物理学と神」池内了
「私のマルクス」佐藤優
いい感じに節操のない選択。宗教、ビジネス論、宇宙論、古典と混ざってますねぇ。しかし、どれもそんなに分厚い本じゃないのにあまり冊数が進んでいないのは、年末年始の出勤で疲れていたものと思われます。「闇の奥」が映画「地獄の黙示録」であることは有名ですが、コッポラはうまーくベトナム戦争に話の筋をのせたなぁ、と読了当時、感心した記憶が。
■2月
「誰も知らない世界と日本のまちがい:自由と国家と資本主義」松岡正剛
「世界史の構造」柄谷行人
「ハーバード流ボス養成講座」リンダ・A・ヒル、ケント・ラインバック
「三日月とクロワッサン:宇宙物理学者の天文学的人生論」須藤靖
「私の読書遍歴:猿飛佐助からハイデガーへ」木田元
「カラマーゾフの兄弟 1」ドストエフスキー
「カラマーゾフの兄弟 2」ドストエフスキー
「カラマーゾフの兄弟 3」ドストエフスキー
「カラマーゾフの兄弟」に突入。イワンに共感したりしなかったり。もう少し神学を勉強して読むと、また新しい印象を持ちそうです。特に大審問官の部分。亀山郁夫の本で「スターリンは大審問官になりたがっていた」といった趣旨の主張があったのですが、その当時はカラマーゾフの兄弟を読んでいなかったので、イマイチよくわかりませんでした。今なら分かる。んで、「世界史の構造」は半年がかりでした。でもカントとヘーゲルとマルクスの基礎知識がないからちゃんと分かっていないと思う。 [2]というか、ほぼ全滅状態。とほほ。2013年の目標はカントとヘーゲルを勉強する事なので、2014年に再読してみようかしら。「ボス養成講座」は、もう少しボスになってから読もう、と思ったっけ。
■3月
「カラマーゾフの兄弟 4」ドストエフスキー
「カラマーゾフの兄弟 5」ドストエフスキー
「そうか、君は課長になったのか」佐々木常夫
「EQを鍛える」ハーバードビジネスレビュー
「アルバイトも熱狂して働き出すドラマティック・マネジメント」森憲一
「ロシアの論理・復活した大国は何を目指すのか」武田善憲
会社で上司に読まされたけれど「アルバイト〜」はぶっちゃけ読まなくていい。まぁ、いいんだけどね。なんかね、文体がアホでした。
■4月
「つれづれノート21:しゅるーんとした花影」銀色夏生
「真珠湾からバグダッドへ:ラムズフェルド回想録」ドナルド・ラムズフェルド
「キリスト教は邪教です! 現代語訳「アンチクリスト」」F・W・ニーチェ
「功利主義者の読書術」佐藤優
「人たらしの流儀」佐藤優
「花言葉」美輪明宏
「携帯版 思考は現実化する」ナポレオン・ヒル
ラムちゃんの伝記についてはこのブログで記事にしました。これに対抗して早くライスがホワイトハウス時代の回想録を出さないか楽しみに待ってます。ラムちゃんの性格か、結構いろんなもの(人)を思いっきりdisっているんで、読んでて楽しい本でした。美輪明宏の本は落ち込んだときに読むとよいです。黄色い頭の美輪明宏ではなく、「花言葉」の表紙に印刷されている天草四郎姿の美輪明宏が降臨してくれます。
■5月
「イラン人は面白すぎる!」エマミ・シュン・サラミ
「なぜリーダーはウソをつくのか:国際政治で使われる5つの「戦略的なウソ」」奥山真司
「銃・病原菌・鉄 上」ジャレド・ダイアモンド
「EQ:こころの知能指数」ダニエル・ゴールマン
「尼さんはつらいよ」勝本華蓮
「銃・病原菌・鉄 下」ジャレド・ダイアモンド
「西洋古代・中世哲学史」クラウス・リーゼンフーバー
「イラン人〜」は本当に面白かった。「尼さん」本を読んで尼さんになるのはあきらめました。多分向かない。「銃・病原菌・鉄」はちょっと不完全燃焼でしたが、「縦ではなく横」というのが目からウロコでした。地球上の人の動きの話です。でも、なんか印象に残っているのはこれだけ…あとは食べ物の話とかあった気がする。
■6月
「精神の哲学・肉体の哲学:形而上学的思考から自然的思考へ」木田元・計見一雄
「西洋哲学史 上」シュヴェークラー
「僕は君たちに武器を配りたい」滝本哲史
「パラダイス・ロスト」柳広司
「多読術」松岡正剛
「国家論:日本社会をどう強化するか?」佐藤優
「公安は誰をマークしているか」大島真生
「僕は君たちに〜」の当時の読書メモの最初に「武器にはならなかった」って書いてあって噴きました。資本主義について佐藤優や柄谷行人には及ばない、というかわいそうな事もメモしてる。つまり私はこの本が嫌いなようです。「精神の世界〜」は途中まではよかったんだけど、後半勉強不足が祟って意味不明状態に。ニーチェ以降の哲学って未知の世界ざんす。「公安は〜」は会社で読んでて、「テロリストになるつもり?」と突っ込まれた本。
■7月
「自壊する帝国」佐藤優
「ロシア:闇と魂の国家」亀山郁夫+佐藤優
「新人生論ノート」木田元
「私のマルクス ロシア篇:甦る怪物」佐藤優
「永井荷風という生き方」松本或
「プリンセス・スータナ:ロイヤルファミリーの隠された真実!」ジーン・サッソン
ロシアに2週間弱旅行した月なので佐藤優だらけ。「自壊する帝国」は最高のロシアガイドブックでした。そこまで気軽にいける国でもないし、ガイドブックも少ないので、お土産・食べ物・モスクワ市内の観光地…この本で情報を仕入れる事が多かったです。
■8月
「世界を変えたいなら一度”武器”を捨ててしまおう」奥山真司
「イスラームから世界を見る」内藤正典
「読書の技法:誰でも本物の知識が身に付く熟読術・速読術「超」入門」佐藤優
「課題設定の思考力」東大EMP
「自分がやった方が早い病」小倉広
「聞く力:心をひらく、35のヒント」阿川佐和子
「ドラッカー先生のリーダーシップ論」ウィリアム・A・コーン
「ワイルド・スワン 上」ユン・チアン
「ワイルド・スワン 中」ユン・チアン
「ワイルド・スワン 下」ユン・チアン
「チャイルド44 上」トム・ロブ・スミス
「チャイルド44 下」トム・ロブ・スミス
「新世界」柳広司
私は8月暇だったのか???東大の本はジェロントロジーについてが面白かったです。横断歩道の青信号の長さも階段の幅も今後高齢者社会となる上で、必ず見直さなければならない…とか。「自分が〜」については「責任感のない人しかいない場合はどうすれば?」とメモしている。苦労が絶えないね、今も昔も。「新世界」はあれです、私にはまだ原爆は鬼門でした。
■9月
「the coldest winter 朝鮮戦争 上」デイヴィット・ハルバースタム
「the coldest winter 朝鮮戦争 下」デイヴィッド・ハルバースタム
「あらためて教養とは」村上陽一郎
「置かれた場所で咲きなさい」渡辺和子
「新学部とは何か:非キリスト教徒にとっての神学入門」佐藤優
「トーキョー・プリズン」柳広司
「日本人のあなたが世界で生き抜くための「世界水準」の思考法」キャメル・ヤマモト
「生物と無生物のあいだ」福岡伸一
「ま・く・ら」柳家小三治
「自由さは人を自分にする:つれづれノート22」銀色夏生
「世界は分けてもわからない」福岡伸一
「人間の叡智」佐藤優
うーん、特にコメントなし。とりあえず「日本人の〜」は2度と読まんね。そして「人間の叡智」でまさかのサーシャ再登場でビックリした。
■10月
「学問の冒険」河合雅雄
「女王蜂」横溝正史
「work shift」リンダ・グラットン
「マーラーの交響曲」金聖饗+玉木正之
「こんな日本をつくりたい」石破茂+宇野常寛
「「感情」の地政学」ドミニク・モイジ
「街場の読書論」内田樹
「松丸本舗主義:奇跡の本屋、3年間の挑戦」松岡正剛+α
「独学術」白取晴彦
「韋駄天婦人」白洲正子
「20歳のときに知っておきたかったこと:スタンフォード大学集中講義」ティナ・シーリグ
この辺から私が真面目にブログを書き始めたので、あまり付け加えることがないのですが…とりあえず「松岡正剛の文章の書き方に飽きた」らしい。私のメモによると。容赦ないねぇ。
■11月
「哲学講義」アラン
「文明は暴力を超えられるか」山内進
「暮しの手帖日記」松浦弥太郎
「ダーク・スター・サファリ」ポール・セロー
「はじめての宗教論 右巻:見えない世界の逆襲」佐藤優
「はじめての宗教論 左巻:ナショナリズムと神学」佐藤優
大物が2冊もあったので少なめ。「文明は〜」は記事にします!と宣言しておいてまだしていません。すみません…
■12月
「蠅の王」W・ゴールディング
「think simple:アップルを生み出す熱狂的哲学」ケン・シーガル
「日本人へ:国家と歴史篇」塩野七生
「フィッシュ!:鮮度100%ぴちぴちオフィスのつくり方」スティーブン・C・ランディン+ハリー・ポール+ジョン・クリステンセン
「ロシアはどこに行くのか?:タンデム型デモクラシーの限界」中村逸郎
「キリスト教とは何か? Ⅰ」ペン編集部
「未来を発明するためにいまできること:スタンフォード大学集中講義Ⅱ」ティナ・シーリグ
「キリスト教とは何か? Ⅱ」ペン編集部
「日本史を読む」丸谷才一・山崎正和
「国家情報戦略」佐藤優&コウ・ヨンチョル
「ロシアン・ジョーク」酒井陸三
「日本のいちばん長い夏」半藤一利
「知はいかにして「再発明」されたか:アレクサンドリア図書館からインターネットまで」イアン・F・マクニーリー&ライザ・ウィルヴァードン
根性で100冊達成するために、セコい選書な12月。なんとなーくロシアからローマへ興味が移ってきた予感です。ものすごくセコい戦術で攻めましたが、最後は1年の締めくくりにふさわしい本を選んだつもりです。
という訳で、私の2012年はこんな感じでした。仕事のほうはぶっちゃけ単調ですからね。いかに読書で幅を広げるかが、私にとっては最重要課題だったりするのです。2013年の読書初めは前々から読みたいと思っていて、2012年にやっと日本語訳のでたワシーリー・グロスマンの「人生と運命」。またチョクチョクと感想を記事にしていきたいと思いますので、どうぞ末永くよろしくお願いします。 [3] … Continue reading