美の力

「大衆の国民化」と「MOMO」を並行して黙々と読んでいる。「大衆の国民化」は今ちょうど100ページあたり。まだまだ序盤で、概要を掴んでいるわけではないが、それでも何点か興味深い指摘があった。

ドイツでナチス時代の前から「古典主義的な美」が取り入れられていたこと。(ロマン主義の影響もあるが。)森、柏、炎、旗、制服も土着の神話や民衆の好みを反映していること。

柏のシンボルは、聖火と同じく、民間信仰の一部であったし、だからこそ国民の自己表現に難なく利用されたのだった。

P82

自然と建設はともに、その途方もなさを人に印象づけるために改造されていった。

P72

この一文は「近代とホロコースト」にあった「社会の庭園化」に繋がるなぁ。

美の追求そのものは、本来悪い意味はないのだと思う。ただ、それが「顔の美しさ(ギリシア的白人としてのあるべき顔のプロポーション)」だとかに繋がると、一気に悪い方に転がり落ちてしまう。「行動の美しさ」「精神の美しさ」も同時に追求すれば、それを防げるのではないか?と思ったけれども、それはそれでやっぱり危険な方向にいく可能性はあるだろう。真善美、正義。そういう根本的なものを、他者との関わりの中で他者を巻き込んで追求するから良くないのかもしれない。つまり、一人ひとり、孤独に追い求めるべきものなのかも。


ところで全国的に陽性者数が急増している。そして、東大での受験生を狙った事件に、トンガの噴火。特にトンガの噴火は日本にも衝撃波が来た上に、ついさっき津波警報も出た。衛星からの画像をみてもとんでもない規模だし、現地の方に被害が大きくないことを祈るばかり。Googleマップで見たら「これか」って感じの火山でした。 海底火山だそうなので、見てたのは違う火山かも?でもGoogle先生、ここで津波発生ってバッチ?つけてたぞ。

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