Archive for the ‘仕事部屋’ Category.

徒然日記

■「自分はできない」という自覚

昔いた部署の上司が「仕事ができない奴ほど自己評価が高い」と言っていたが、然りと思う今日このごろ。いや、「自己評価が高い」というより、「自分がいかにできないかわかっていない」というほうが正確か。何れにしても、常々思うのは「残念なオツムなんだったら、細かくひとつひとつの事象や手順やエラーの原因を覚えようとせずに、根底ある仕組みや理屈を覚えればいいのに」ということ。お脳が残念なんだから、記憶力だって大したことないのだ。だからこそ、覚えることを一つでも減らしたほうが良いのに・・・と思うんですが、本人にとっては「覚えるのではなく、考える」だなんて、東京タワーからスカイツリーまで命綱なしで綱渡りするよりも度胸の必要なことのように思えるのかしら?全然考えようとしない。こうなると「今まで考えたことがないのかもしれない・・・」と疑うしかないですよね。ほんと、思考回路を覗いてみたいです。

 

■パナマ文章

パナマ文章で暴露されちゃった人たちのリストがなかなか面白い。こういうのに、意外とアメリカや日本って出てこないんだよな〜アメリカの場合はちょっと別枠なので置いておくとして、日本人が出てこないのは

  • タックスヘイブンだなんて知りませんでした!
  • タックスヘイブンは知ってますが、そんなことしませんっ!サイテー!!
  • ククク・・・ほんとのプロは、たとえ使っていても関係各所に根回しして、バレずにやり過ごすものさ。
  • タックスヘイブンだなんてバレるやり方はしないさ。もっといい方法がある。

のどれだろう?あ、「日本人なんてどーでもいい」ということで、リストに入れてもらえていない可能性もあるのか?でも、例えば、安倍首相がリストにいたら間違いなく公表されるだろうしねぇ。いずれにしても、すでに辞任した人も出てきたし、今後の成り行きが見ものです。特に汚職撲滅を頑張っていた習近平の弟君がリストに入っていた件について。ところで、アラブの国王とかタックスヘイブン使う意味あるのだろうか?いまいち仕組みを理解していないので、使う必要のなさそうな人も使っていて、そういう意味でも興味津々。後で調べてみよう。

 

■心の内側の繋がり先について

無心でポパーの「歴史主義の貧困」を読んで、心持ち無心でエーコの「永遠のファシズム」を読んだので、骨休めに中世哲学(神学)について、読んでます。

わたしたちは他人には隠された心の中の世界を、自分の内側のみの独立した事柄だと考えがちである。しかしヨーロッパの中世の観念では、心の内側の力は、むしろ目に見えない上位の世界につながっていると考えられていた。つまり、わたしたちの理性は、抽象のはたらきを通して、じつは目に見えない上位の世界の何かを見ている。それは下位の世界を作り出している何かであり、それを理性は抽象を通して「見ている」と考えられたのである。(P48)

さて、わたしたちは心の中の世界を本当に内側にあると考えているのだろうか?この引用の前の部分で、日本人の考え方として触れられていたのでこの「わたしたち」は現代日本人ということなのだろう。しかし、本当に?「この考えは私の心の中にあるのだろうか?」と考えた瞬間に、それは心の中(ってどこ?)にとどまらないと思うのだが・・・まぁ、これは些細なツッコミですね。多分、東洋・西洋、時代に関わらず、突き詰めて考えた先の風景は同じなんだろうと思います。

 

■その他諸々紹介

【無修正】美人モデルが自身の “無修正画像” を公開 → 事務所がブチギレ削除警告 → 契約解除を迫られる事態に→私の予想では、世の中の8割の女性が「無修正でも美人じゃん!!」っと突っ込んだと思う。美人だね、うん。

指の関節を「ポキポキ」鳴らすと、どうなるの?→指のポキポキ音が大嫌いなので、この記事は鳥肌立てながら読みました。今この瞬間にもゾワゾワする。

「うちの若いヤツに食べさせて」 上司の一筆で食事半額→私はもう若くないので、一筆もらっても半額にはならなさそうです。

個人的には「両論併記はもうやめませんか。 」にもちょっとアンテナが引っかかりましたが、まぁ、これはいいや。

 

人間関係と情報の流れ

昨晩はムーティ指揮のシカゴ交響楽団を聴きに行き、チャイコフスキーの交響曲4番第4楽章の最後で涙ぐんでみたり、今晩は仕事で遅くなったので、職場の最寄駅に人が少ないことにこれ幸いとウルトラマンスタンプラリーのスタンプを手帳におしてご満悦になったり、小さなことに幸せを見つければ、人生なかなか愉しいものだとつくづく思う今日この頃。

さて、先日「初心に戻り、国際関係論の本を読む!」と宣言したのに、今読んでいる本は「ソーシャル物理学」である。ちょっと筆者の「オレ、優秀なんだぜ」という気負いが行間から溢れ出過ぎているような気がしないでもないが、まぁ、テーマはなかなか面白い。まだ4分の1しか読んでいないが、そして完読せずにブログに書いちゃうのが私の悪い癖だが、でも気にせず続けます。

 

 

まず、創造的で深い洞察力のある人は、最良のアイデアを見つけようとするのではなく、異なる(=新しい)アイデアを見つけようとする。さらに、アイデアを見つけるだけではなく、周囲の人にぶつけてその反応をみている。普段から多様な立場や意見の人との関係を保つことも重要で、その努力(?)により、何かしようとした時に、事前に相談する(アイデアをぶつける)ことができる。同時に周囲の「多様性」というのも大事で、これがないと集団内でお互いに同じような内容のフィードバックをしあい、あたかもそれが正しいかのような自信過剰状態になってしまうため、多様な環境に比べてパフォーマンスは落ちる。自分の意思よりも周囲の行動からの影響のほうが、圧倒的に自身の行動に影響がある。・・・今読んだ限りはこういうことを主張しています。

まぁ、さもありなん、おっしゃる通り、という内容ではあるのですが・・・実際、「多様な人に相談できる環境を自ら作ることの重要性」について、意識して仕事している人って結構少ないのかなー?とも思ったり。また留学の話で申し訳ないが、高校留学の時は本当に英語が出来ない状態で、日本人が一人もいない高校に入れられたため、少しでも惨めな状況を脱しようと「この人は2クラス同じ授業を取っているから、仲良くなろう・・・」と戦略的に(別の言い方をすれば、セコく)考えて行動していた。どうもその当時の行動様式が私の中に残っているようで、仕事する時も役職や職位ではなく、自分にとっての重要度から、社内関係を構築していった気がする。何かあった時に内線や立ち話で相談できる相手、大きな人事異動前に色々リークしあう相手、知っていることを知っている相手、そういう人たちがですね、10人くらいあっちこっちの部署に散らばっているわけです。

今、面倒を見ている新人にそういう存在は貴重なのだから・・・と、情報が集まり人望もそこそこあるハブ社員(パート社員も含む)のリストを教えたんだが、いまいちピンとこないらしく、なかなか動かないんである。情報とかアイデアとかいっても、結局は人間関係の上を行き来するものなのだから、まずは「人間関係の構築」、そこからだと思うんだけどねぇ・・・教え方が悪いのかしら?「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、 ほめてやらねば、人は動かじ。」というが、「言って聞かせて」と「させてみせ」の間の断絶を飛び越えることが出来ない。強制的にお見合い方式でランチをセッティングしようかしら?何かいいアイデアあったらコメント欄で教えて下さいませ。まぁ、逆に自分がハブになるような仕事をしているスター社員であれば、向こうから勝手に寄ってくる=頼られるので、貸した恩は十分だし、何があっても磐石なのだと思いますけどね。新人にはちとキツイ。

本当はもう少し真面目に考えて書くつもりだったが、仕事の愚痴のようになってしまいました。このまま続けても愚痴がエスカレートするだけなので、ここで止めますが、最後に一つ。この「ソーシャル物理学」の出だしを読んで、最初に考えたのが「マルクスはネット社会でも有効か?」ということ。特に人間疎外について。ネットは人間を疎外するのだろうか?それとも・・・?市場や階級という切り口ではなく、アイデアや情報の流れがどのように行動に変化をもたらすのか、という疑問立てがソーシャル物理学の最初の一歩らしい。アイデアや情報は人を疎外するのだろうか?人がいてこそのアイデアや情報ではないのか?さてはて。ま、マルクスをちゃんと読んだことがないので(!)、今の私には答えを出すことはできないんですけどね。

頓珍漢な人事の話

今日、会社の女子トイレで人事の人に声をかけられた。曰く、私が去年までいた部署に人を雇用するにあたって、「私のような人」というリクエストが当の部署からされているらしい。あら、なんと名誉なことでしょう。ま、わかってたけどね・・・と調子よく話を聞いていたら、これが本題という調子で訊かれた。「どういう媒体で入社しようと思ったんですか?」・・・・・・は?何言ってんの?あなた馬鹿じゃないの? と本気で私は思った。詳しく聞くと「自発的に新聞等をみて申し込む人と、どこかのエージェント経由の人はやっぱり違う」とのこと。つまり、新聞で会社について知って自ら門を叩いたから、私はできる社員である、そういうことらしい。そんな馬鹿なことがあるものか。

確かに、自発的なほうが仕事に対する情熱も高いでしょう。でも、私の場合は完全に違う。就活したのも、その当時それ以上花嫁修業とお見合いをしていても、そちらの方面で将来性がないと薄々気がついて、自分が生活していくには自分で稼がなくてはいけない、(あぁ、本当は本を読んでのんびり暮らしたいのに!)と思ったからだし、新聞に載っていたのを偶々親が見つけたにすぎない。実際、面接にあたって「日本の自給率が〜」とか物凄い屁理屈を、物凄く頑張って志望動機としてひねり出した覚えがあるぞ。また、一旦はパート入社したものの、その後正社員になったのだって、単に将来の生活への不安だけの問題だったのだ。27歳までに正社員になれなければ、尼さんになろうと本気で思っていた。つまり、人事の人には申し訳ないが、全く(彼らの求める)やる気がなかったのである。

それに、私が前の部署でそこそこ成功したのは、私が努力したから、これに尽きるのである。自分が元パートだったこともあるが、数名の社員に対して数十名のパートという部署において、どれほどパートメンバーの人心を掴むことに努力したか・・・!まぁ、端的にいうなら「他人を慮る想像力」なんですけど、パートメンバーが理解しやすいように、(他部署の意味不明でカタカナだらけの)説明を噛み砕き、システムのマニュアルを整える。パートメンバーが社員に居て欲しいと思うだろう時にちゃんといる。質問に答え、明確に指示を出す。そしてなにより、部署の社員(責任者)として、パートを守り、同時に責任を持つ。そういうことを一つ一つ、本を読みながら、先輩社員と相談しながら、やっていったのである。

その結果が、「あなたがいるから私はやめなかった」とパートに言わせ、実際私が異動した後の退職ラッシュである。 [1] … Continue readingその私の3年以上の努力ではなく、「新聞経由の入社」を「私ができる」理由にされちゃ、たまりませんわ。ムカついたのも道理でしょ。

 

References

References
1 これは私が止めなかったことにも責任はあるんですけどね。「引き留めるのは、引き留めないと困る社員がすべきだ。」と考えていたので。まぁ、いまだこの考え方は間違っていないと思いますけど。

「自分は出来る!」と信じる人たち

全米No.1ブローカーが明かす、自分と商品の売り込みとサクセスの秘訣 CUBE NY

先日この記事を読んで興味を持ったのがFredrik Eklundの「the Sell: the secrets of selling anything to anyone」という本。早速Amazonで購入して、現在半分ほど読んでいるところだけど、つくづく感じたのが「彼は自分が出来るということを全く疑っていない」ということ。文中何度も自分の事をスーパースターと呼んでいるし、仕事においても、食事やエクササイズ、衣装などのプライベートにおいても、自分自身のあり方が有能で、素晴らしく、正しいことを信じているのです。 [1] … Continue reading

本を読みながら、そういえば、と考えたのが、つい最近私のチームに配属されたパート社員のこと。彼女は母国で日本語を使って仕事をしていたとはいえ、数年前に結婚してから日本に住み始めた人なので、日本語がネイティブではないけれど、採用面接の時に「担当してもらう仕事の中には、WEBのチェックやメール文面のチェックなどがありますが、自身にその能力があると思いますか?」と聞いたところ、「あります」と即答して、その自信のある様子(と視線)を気に入ったので、即採用を決めた存在。その後、実際に配属された後に、作業目的は単純だけど、作業工程が面倒なOP [2]そんなOPを放置するなって?そうです、わかってます。現在進行形でOP改善中です・・・を担当してもらうことにしたんですが、前任者2名が5回やっても怪しかった作業をわずか1回で9割自力でできたのでした。

あまりの成果の違いに、「何が前任者と違うのか?」と私なりに考えて、でてきた答えは、やはり「自分は出来ると信じていること」。スキル自体に物凄く差があるわけではないので [3]前任者よりは多少エクセルを使えるけれど、あくまで「多少」レベルだし、日本語が母国語ではないことを考えると、トントンだと思う。、質問される内容も似たようなレベルだけれども、質問までに自分で考えたかどうかの差を感じるのです。つまり、何かしらつまづいた時に「この程度の障害ならば自分自身で解決できるはずだ。やってみよう」という過程を感じる。なので、質問も「ここがわからない。こうやってみたけれども上手くいかない。もう一度説明してくれないか?」とこちらに対して明確に問題点と希望を伝えてくれます。そして、その質問するまでの過程の途中で、自身で解決したことがたくさんあるはずなので、質問の回数も相対的に少ない。対して前任者は「ここがおかしいです」というだけなので、「できない状態」に止まってしまっているのでした。

では、なぜそうも自分を信じられるのかと考えてみたところ、彼女の場合、外国語で仕事をして、外国人と結婚して、外国に住むという経験をしていることが大きいのではないか?というのが私の考え。つまり、本人がどう認識しているのかはさておき、世界中の多くの人が、少なくとも日本の大多数の人が経験しないような、「外国で生き抜く修羅場」をくぐってきていることが彼女の自信の根底にあるような気がするのです。そして、それはFrederik Eklundについても同じ。彼も、出身はスウェーデンだけれども、自国でのビジネスの失敗の後、ニューヨークにやってきてのし上がった存在です。やってきた最初の頃はどうかわからないけれど、「ニューヨークで成功するための修羅場をくぐってきた」というのが今の彼の自信につながっていると思うのです。

ちなみに私自身、「仕事においては、(よっぽど高度な専門知識が必要なもの以外)できない業務はない」と考えていると同時に「自分の人生で【困る】【どん詰まり】ということは絶対にない。多少悩ましい局面はあるけれども、必ずなんとかなる」と信じています。これもまた、高校留学中に(なんせ留学前は英語の成績は学年ビリに近かったので)「どんなに英語がダメだったとしても、自分から周りにコミュニケーションとっていかないと、『華の高校留学』で友達が一人もできず、惨めな一年を過ごすことになる」という、もうあの当時を振り返っても「あれは生命の危機を感じた・・・」というレベルでの修羅場があったからこそだと自己分析しています。

こう書くとまるで「自信をつけるために外国に行きましょー!」って言っているように聞こえるかもしれないけれど、修羅場はどこにでも転がっているものです。大震災の時は、物流が止まってしまったので、毎晩終電後退社になる修羅場だったし、台風や大雨の時も同じ。こういう大きな修羅場は突然やってくるものなので、経験できるか出来ないかは良くも悪くも運だけど、「コールセンターの入電数が増えた」とか「パート社員が同時に2人休んだ」とかちょっとした修羅場は毎日のように発生しているはずなのです。その修羅場を通り過ぎた時に「あぁ疲れた。大変だった。」とだけ受け取るのではなく、「疲れたし、大変だったけれども、乗り越えられたんだから、自分は結構出来んじゃん(もしくは、次回は余裕でできるだろう)」と受け取ることが大切で、そしてその積み重ねが、最終的に自分自身への絶対的な自信につながっていくんだと思います。

人は自分自身に自信がある人を信用します。本人さえ信用しない人を他人が信用するわけがない。なので、何においても、自分の頑張りを肯定的に評価し、自分の能力を信じること。これが仕事においても人生においても大切なのではないでしょうか。

 

References

References
1 他の考え方もあるよね、というスタンスなので決してカルト的に正しいと信じているのではなく、「とにかくこれが自分にベストだ!」と信じている、信じ方です。
2 そんなOPを放置するなって?そうです、わかってます。現在進行形でOP改善中です・・・
3 前任者よりは多少エクセルを使えるけれど、あくまで「多少」レベルだし、日本語が母国語ではないことを考えると、トントンだと思う。

新人社員のトリセツ

誰とは言いませんが、アラフォー女課長にチマチマ言われて家でワーッと泣く子に対して「いじめている側から的確なアドバイスよろしく!」と言われたり [1] … Continue reading、会社でワーッと泣くメンバーを宥めたり、「え、何なに?ワーッと泣くの、はやってんの?流行の最先端は氷水じゃないの?」 [2]うちの社長は流行の最先端を行った。お付き合いで氷水かぶった本部長には同情の気持ちしか湧かない…と思っちゃうくらいワーッと泣くやつが周りに多いのですが、本当に何これ?「泣いてどーなるのよ?」と本気で思うのですが、とりあえず慰めておくのが人の道。「うんうん、そーだね、つらいね、たいへんだね」としたり顔で頷いているのも大事な人道支援なのですよ。どんなに心の中で「んなこと知るかっ!自分でなんとかしろよ。」と思ってもね。

さて、本題。そんな人道主義者の顔して、裏で舌を出している私が所属する部署に、明日1年ぶりの新人が入ってきます。よく考えると、新人社員を育てるのは4人目なので、ここいらで一丁まとめておくかと思い立ったのが、本記事なのです。因みに、なぜ毎回私が面倒を見ているかと言えば、単に一番長くいて、一番幅広く業務経験がある [3]他部署に移ってしまった仕事なんかも昔やってた。からってだけだと思います。

 

放置しない

意外とやっちゃうのが、新人って最初は全然使えないから、「自分で調べておいて」とか「やっといて」と放置しちゃうこと。今までの経験からすると、これをやるとその部署に対する忠誠心が減って、「やれやれ、やっと使えるようになったわい…」と額の汗を拭うタイミングで他部署に異動願いを出されちゃったりするので、放置は駄目、絶対!兎に角、「ウエルカム〜」な空気を出し、「あなたが来てくれて嬉しいの!」と目線で訴え、「自分はこの部署で必要とされているのだ」と勝手に思い込むくらいに持っていかないといけません。

 

教育計画を立てる

放置しない、と同じ系統ですが、これはこれで大事です。特に元々いるメンバーにお仕事的問題児 [4]端的に言うと「使えないやつ」がいた場合、格下社員が入ってくることを喜んで自分色に染めようとするものです。それを如何に阻止し、正統な仕事のやり方を教えるか。お仕事的問題児は基本的に「計画」を作りませんので、その点こちらが有利です。きっちりスケジュールを立てて、とっとと偉い人の承認を貰っておくのが良いでしょう。

 

周りを巻き込む

折角の新人、立派にお勤めを果たせるくらい自分で教育したいものですが、こちらもそんなに暇ではありません。なので周りを巻き込んでおくことも重要。そうすることで「あいつ、子飼を作ろうとしているね」といった憶測とも無縁でいられるでしょう…多分。いずれにしても、新人教育以外にも仕事があるのであれば、自分だけが「新人教育」という、人事考査のときに加点されるのかどうかあやふやなモノを背負い込む必要はないのです。周りの人に「○日に××について教えてください」など、明確にお願いしましょう。そうすれば周りの社員の「新人を教えている自分」という自尊心もくすぐられてwin-winです。

 

大体こんな感じでしょうか。兎に角、放置しないのが一番重要だと思います。机を用意したり、ウェルカムランチを設定したり、後、細かいことだけど業務に必要なシステム権限の申請を出したり…新人って迎えるのも結構面倒なのですよ。だから新人もワーッと泣かないで、ついてきてください。

References

References
1 以下大事なことなので肝に銘じてほしい。 ⇒ 1)私はアラフォーではない。アラサーである。 2)私は部下をいじめたことはない。「頭が悪い」「察しが悪い」「効率が悪い」のが大嫌いなだけである。
2 うちの社長は流行の最先端を行った。お付き合いで氷水かぶった本部長には同情の気持ちしか湧かない…
3 他部署に移ってしまった仕事なんかも昔やってた。
4 端的に言うと「使えないやつ」

VOCに思うこと

最近仕事の話ばかりでやーねーと自分でも思いますが、思いついちゃった&自分の意見をまとめるために、ぜひともブログにまとめたい!と思い詰めちゃったもんだからしょうがないですね。元々は国際関係論風なブログにしようと思っていたのになぁ…どこでどう間違えたのか。あ、一応それっぽいことを書いておきますと、最近読んだ高木徹の「国際メディア情報戦」ってのが激面白かったので、お勧めです。思わずそのまま「戦争広告代理店」買っちゃったし、「ゼロ・ダーク・サーティ」をituneでレンタルしてしまったよ。 [1] … Continue reading

さて、本題。現在VOCを考えろと言われている立場なのですが、どーもしっくりこないなぁ、来期のKPIから外してくれないかなぁ、時間ないし…とやる気が無い状態でして、それが何でかは自分でも分かっていなかったのです。で、今日帰りの電車の中で分かった!私はVOC活動そのものではなく、今のやり方に違和感があったのだっ!VOCってからには、お客様の声をサービスに生かさないと駄目なのに、お客様の声を集めていないし、集めていないのに手持ちの中からこちらに取って都合が良いものをなんとかしようとしているし、そもそも新しいサービスの前に今のサービス内容に不満があることが分かっているのに、そこに目をつぶっているところがしっくりこなかったのです。

では、どうすれば良いかと考えてみれば、今読んでいる本、「マクロウィキノミクス」にヒントがあって、もう、直接お客様に聞いてしまえ、と。「ここをこうしてほしい、マジで」だとか「こんなサービスあるといいな」って内容で募集&ランキングページを作って、期間限定でお一人様1回限りの投票権を持ち、トップ3 [2]別にトップ10でもトップ5でもいいんですけど。になったものは、その中で改善し易さによって多少前後するかもしれないけれど、必ず対応します…とお約束。いつ頃までにサービスを改善or開始できそうか見積もり、それを公開。ちょっとつまづいたら妥協案としてこんなのいかが?と公開。やりきったら公開。出来ればその過程でお客様の意見をバンバン募集してみる。そうすれば、お客様にとって最終的な成果物はより良いサービスになっているだろうし、自分がサービスを作っている側になる訳だから、よりロイヤルティも高まるのではないか…?と思った訳です。不正なしの投票でトップ3に選ばれるってことは、間違いなくお客様の望んでいることなので「出来ない」というのは機会ロスなはず。もし、今ある仕組みを壊すのが怖いのであれば、ホワイトハウスの署名制度みたいに最低母数を何百件か何千件かと決めても良い。問題は、それを支えるシステムと人員とお金ですかね。私が担当している他のプロジェクトでもお客様の声からこんな風に梱包やら配送やら改善しているよ!というのを見せたいと考えているので、その辺をまとめてしまえば良いのかもしれない。兎に角、「こんな声がありました。」から「だからこうしました。」を見せていきたいと思うのです。その過程がみえることで信頼とか信用もされるんだろうし…今度の人事考査のときに言ってみよう。

因みに。まだ、「マクロウィキノミクス」の最初の五分の一くらいしか読んでいないので、何とも言い難いのですが、大分前に読んだ「WORK SHIFT」を企業側から描いた本という印象です。私自身、意識高い系では決して無いのですが、間違いなく影響力のあるこの流れにどのように身を任せるのか、会社の中で取り入れいくのか、会社から飛び出してみるのか、まだまだ決断はついていません。というか、生きていく都合上、会社から離れることは現時点であり得ない選択肢なんですが、折角通勤時間に重い思いをして読んでいる本ですもの。多少は人生に生かさなくちゃね。

この流れってどの流れだよっ!って思われた方のために、そのうちまた本について書くかもです。

 
    

References

References
1 しかし、今、何をやっても最後の30分がちゃんとダウンロードされないという腹立たしい状態なのです。ituneのサポートにもメールしたけど、どうも駄目っぽい。やる気をなくしたから、後で返金を求めます…「国際メディア情報戦」には「ところが、最後の三十分になると、まるで違う映画のように映像は一転する。…中略…ハリウッド映画の資金力とスタッフの力を集結した「ゼロ・ダーク・サーティ」のこのラスト三十分はすごいリアリティだ。」ってかいてあったから最後の30分を楽しみに借りたのに…この恨みを一体どこで晴らせば良いのでしょう。
2 別にトップ10でもトップ5でもいいんですけど。

ToDoリストとの永遠の戦い

また1ヶ月ほど間が空いてしまいました。2週間はヨルダン旅行をしていたためですが、残り2週間については、完全に我が怠惰によるもの。あぁ、情けない…今後は、心機一転、ちゃんとブログを更新していきたいと思います。兎に角継続こそ力ですもの。頑張ろう…

「で?この流れでなんで、ヨルダン旅行についての記事じゃないのさ?」と思われる方がいらっしゃるかと思いますが、世の中には熟成期間が必要なものがあってですね、私の旅行記なんかもその類いなのです。その割に今日の記事は「鉄は熱いうちに打て!」とばかりに、読み終わったばかりの本を取り上げるんですが、ま、その辺はご愛嬌のうちです。多分。

さて、本題。銀座のコアの中に入っている本屋の新刊書コーナーで見かけて買って、2011年末に読んでいたスコット・ベルスキの「アイデアの99% 「1%のひらめき」を形にする3つの力」」を部下に貸すために改めて読んだのですが [1]以前にも書いた「部下に読んでほしい部分に線を引いた本を貸す」活動、まだやってます、この本タスク管理本としては結構お勧めです。著者がクリエイティブ系世界の人のため、一見日本のサラリーマンには使えなさそうなんですが、「整理力」「仲間力」「統率力」の3章のうち、特に「整理力」は誰にでも応用が利くと思います。そのエッセンスは以下の通り。

・アイデアを実現するには、アイデアを思いつくより、それを実現するまでの実行力の方が大事である。

・アイデアは基本次から次へ、シャワー中だったり運転中だったり、場所を選ばず思いつくもの。それ故、思いついてもメモされず、実行されず、日の目を浴びないアイデアがほとんどである。

・一つのアイデアがプロジェクトとして実行に移されても、途中で中だるみしたり、新しいアイデアにエネルギーを割いてしまい、完成しない場合が多い。

 

で、具体的にどのように整理してアイデアを実現させるかと言えば、

 

【情報ややりたいこと、やることの振り分け】

・情報ややりたいことを「やること」「追々(時間があれば)やること」「参考資料」に分ける

・「やること」をリスト化する。リスト化するときは動詞で書く。例えば、「○○について、××に電話する」など。

・他の人に投げたボールについても確認することをリストに追加する。「△△からのメールの返信が無ければ、催促する」など。また、投げた相手がちゃんと進めているのか進捗確認することもリストに追加する。そのまんまの例ですが、「■■について、××に進捗確認」など。

・会議の後に誰が何をするのか「やること」リストを確認する。すべきことにもれが無いか、認識に相違がないかを調べる。(逆に言えば、そのリストが一つもない会議は会議としていかがなものか?が本書のスタンス。)

・「追々やること」は「やること」リストと明確に分けておき、一定期間に一度見直し、「やること」リストへの昇格やゴミ箱行きを検討する。

・「参考資料」は、プロジェクト毎に保管しておくが、今後も本当に必要かどうか検討して不要ならば捨てる。

【エネルギー配分】

・プロジェクトの優先順位や「やること」の優先順位を検討してから、行動に移す。すぐにできること(例えば、「お礼メールを送る」)はその場で行う。後回しにしない。

・チーム内で責任分担表を作り、誰がどの「やること」に責任を持っているか明確にする。(出来れば見える化する。)

・緊急案件が飛び込んできても、他に優先度が高くすべきことがあれば、自分だけしか出来ないものでない限り、部下や同僚にお願いする。

【実行続けるために】

・今までやりきったタスクやToDoを見える化し、過去の頑張りを認識できるようにする。

 

実は、私はこのやり方(優先順位のついたToDoリストを作り、それを過去の栄光として取っておく)を、留学時代にやっておりました。これは決して意識高い系ではなく、本来2年半掛かる単位が残っているのに、根性で2年で卒業せねばいけない⇒1学期毎の授業数MAX(最後の1年はオーバーして担当教官の承認を貰った)⇒マジ宿題やばい。追いつかない!という経験から編み出した私の涙と汗の結晶なのです。でも、この経験が今の仕事につながっていることは確か。 [2]私、前々から大学で身に付いた勉強の仕方が仕事に役に立つ!と申し上げております。

私の性格が今までの自分の頑張りを眺めて悦に入るタイプであることは見ての通りですが、今仕事でこの代わりになっているのが、Googleのタスク管理機能。手書きだと翌日にまわすタスクの書き直しが面倒なのですが、オンラインだとカレンダーから希望日を選択して一発です。超楽!また、終わったタスクを削除するのではなく [3]勿論削除機能もついてますけどね。、チェックを入れることが出来るので、その日やったことを保存でき、後から眺めて悦に入ることも可能です。あえて難点を言えば、Googleカレンダーを日ごとの表示にしないと、横幅の都合上見にくいことと、過去の努力を眺める場合は月ではなく、週単位にしないと今度は縦幅の関係上見にくいことでしょうか…Googleはもっとタスク管理機能に力を入れるべきだね!私の過去3ヶ月の知見によると、タスク管理機能はアルファベット順(かつ、あいうえお順)で並ぶので、朝の時点でタスクの先頭に番号を振ると上から重要度順になるので良いかもしれません。今思いついたんで、明日職場で実行してみます。

最後に、この本の筆者が主催しているフォーラム?のサイトです。タイムマネージメントやメール対処法に関する記事も載っていてなかなか面白い。今後も出来れば興味のある記事を簡単に紹介していきたいと思います。

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References

References
1 以前にも書いた「部下に読んでほしい部分に線を引いた本を貸す」活動、まだやってます
2 私、前々から大学で身に付いた勉強の仕方が仕事に役に立つ!と申し上げております。
3 勿論削除機能もついてますけどね。

学生諸君、卒論は真面目に書こう!

「社会人は忙しいのだよ…」と毎度の言い訳をしながら、久しぶりにブログ記事を書くわけですが、やはり「ブログを書きたい!」というのはそれなりのインプットが無いと湧かない気力であることが判明しました。んで、最近の私のインプットといえば、毎日の読書はしているっちゃしているんですが、それが記事としてまとまるほどちゃんと読み込んでいない状態。キリスト教神学や哲学って、中途半端な知識だとなにも書けないんですよね。歴史関連では杉原千畝からスタートして第2次世界大戦前後、北欧に駐在した外交官や武官の本を続けて読みましたが、 [1]といってもまだ2冊。結構情報戦としても面白いので、もう少し色々と読み込んでいきたいところ。北欧はあまり手をつけたことが無い分野なのでこれまた書きにくい。というわけで、毎度のことながら安易に仕事の話に逃げたいと思います。

さて、相変わらず同じ部署で働いておりますが、昔に比べると「脱!プレイングマネージャー」を目指して、事実、大分デイリーの業務からは離れ、考えることが仕事になってきた気がします。 [2] … Continue readingそれと同時に、もうそろそろ異動があってもいいな…となんとかの皮算用中なので、心置きなく部署を去れるよう、部下(3名)を本格的に育てなくてはいけない状態です。

で、私の部下。以前にも書きましたがなかなか強者揃いでして、マイクロマネージメントはしている時間ないし、困ったわね、どうしよう?と考えた私が、「良い上司を演じつつ、『君たちに期待しているのはコレだから!』とこちらの要望を悟らせる」という随分遠回りな方法として考えたのが「本を貸す」。しかも単なる本じゃない。私が、あたかも「私にとって重要だと思ったから線を引いた」風で、実は部下に対して「ここ重要だからね!」という部分に線を引いている本。どれくらい効果があるのかは、まだその最初の本に線を引いている最中なので分かりませんが、とりあえず自分も本を読んで勉強できるし、一石二鳥かな…と。週末には読み終わるので、そうしたら一人1週間限定で貸す予定です。ビジネス書って、それなりの厚さがあっても、内容は難しくないし、1週間の内にその簡単なビジネス書1冊読む時間も捻出できないようじゃ根本的に時間の使い方が間違っていると思うのです。勿論、毎週のように本を貸すのは、プライベートな時間を浸食しちゃうし、良くないと思いますが、それくらいのスピード感をもって情報を捌かないと、仕事にならないと思うんですよね。こっちがご丁寧に線まで引いているんだし。

さて、栄えある初回の本に選んだのが「ハーバード式 「超」効率仕事術」です。この手の本はアメリカ人のエグゼクティブが書いているので、日本の平社員には全く役に立たないことも多いですが、それでも利用できるところはあります。優先順位のたて方やメールを読まずに捨てる度胸の付け方などなど。そこで私が読みながらつくづく思ったのが、「大学時代にマルチタスク(山のような宿題と課題)の訓練と論文の書き方をみっちりやったことは仕事に役立っている」ということ。

まず、マルチタスクについて。これは純粋に優先順位付けの訓練にもなるし、情報の取捨選択の訓練にもなります。何曜日の何限までにどの課題を終わらせないといけないか、そのためには何を今すべきか、課題の量が多ければ多いほど、厳密に優先順位を考えて課題をこなさないといけません。究極な話、5限の卒論発表会のために、3限の経済学の授業をスキップすることもありなのです。 [3]というか、私はこの前科持ちです。そして、読むべき資料や課題書が多ければ多いほど、「どこを読むか?」、いやむしろ「どこを飛ばすか?」が重要になってきます。まぁ、どうのこうの言って、授業用の課題の場合は、比較的満遍なく目を通す必要がありますが、最悪「ジョージ・オーウェルのカタロニア讃歌を丸1冊読む課題に対して、(細かいことがクイズに出たり、授業で取り上げられないこと、大枠さえつかんでいりゃ良いことを予測した上で)wikipediaの該当項目を読んどく」というのもでもいいんです。要は授業についていけりゃ良いんだから。 [4] … Continue readingその辺の「必要とされているレベルを見極めて、手を抜くところは抜く」というさじ加減、大学で身に付けておくとそのまま仕事にも応用できるのでお勧めです。「本部長直々の依頼の場合は、いままでの履歴をエクセルにまとめて提出、他部署でしかもちょっと自分より下の地位の人からの調査依頼は、周りの人にヒアリングして、「厳密に調べてはいませんが」とか「感覚値ですが」とか枕詞をいれた上で、メールの本文として「大体こんな感じ」と回答する」位の差をつけないと、とてもじゃないけど定時には上がれませんよ!何事も全力の姿勢がかっこいいのは高校生までですからね。

更に卒論をしっかり書くというのは、ロジカルシンキングとして即仕事に応用がききます。以前にも論文の書き方を記事にしましたが、 [5]おそらく現在未復旧です。留学中に書いたことは間違いない。論文を書くにはテーマ決め⇒資料収集⇒取捨選択⇒アウトライン⇒本文執筆⇒推敲という流れがあります。このうち、特にアウトラインを作るとき、かの有名?な「MECEにわかれているか」という視点が必要なんですよね。問題解決を全くしなくていい仕事であればよいのですが、残念ながらそういう仕事は少ないです。論文を書く時、反対意見を論破するとこちらの主張がより強くなるというテクニックというか王道な方法がありますが、仕事においても全く同じ。一つの視点だけで問題解決すると必ずどこかで破綻します。可能性を全て考えた上で、なぜ他の選択肢(論文の場合は主張)が駄目なのか論破出来ると、論文はより良いものに、仕事はより確かな成果につながるものなのです。

というわけで、最近は他の人の仕事ぶりから「この人、学生時代どんな風に勉強していたんだろう…」と考えることが多い今日この頃。情報処理能力とロジカルシンキングの基礎を本来の勉強(国際関係論)をしながら、学べたのは本当にありがたいことです。 [6] … Continue reading

 

    

References

References
1 といってもまだ2冊。結構情報戦としても面白いので、もう少し色々と読み込んでいきたいところ。
2 あくまでも、気がします。まぁ、部内のリソースが少ないときはタスクのカバーに入りますけどね。ところで、なんで仕事の話をするとこうもカタカナが増えるのか?
3 というか、私はこの前科持ちです。
4 薄々お気づきだと思いますが、こちらも私、前科持ちです。だって無理だよ、1週間のうちに、英語で本1冊読めだなんて。せめて2週間欲しかったです…
5 おそらく現在未復旧です。留学中に書いたことは間違いない。
6 最後に。ちょっと嫌味っぽいので、本文には載せませんが、「ハーバード式〜」を読んで思ったのが、この本、アメリカでの経験が多少なりとも無いと、理解しにくいんじゃないかということ。まぁ、この本に限ったことじゃないですが、文化というか空気を知らないと難しいんじゃないかな、という部分がちょこちょことありました。

仕事について諸々

やっとアーネスト・ゲルナーの「民族とナショナリズム」を読み終わりました。最初の方はよかったんだけど、段々ついていけなくなってしまった…orz いつかリベンジが必要な予感です。次はモンテーニュの「エセー」宮下志朗訳の第1巻です。それが終わったらちょっと軽めの本を読む予定。その頃には温泉旅行だし!

 

さて、仕事の話。むしろ清々しいほどに仕事の愚痴。

最近の私が問題解決しなければならない、問題児のタイプは以下の通り。というか問題児のリストは以下の通り。

 

1)タスクに優先順位が付けられず、それ故全てを引き受けてしまい、時間オーバーになるタイプ

2)知識はそこそこあるけれども、人の目を気にせず、顰蹙を買うタイプ

3)知識がなく、生真面目なため、新しいことに対応しきれずパニックになるタイプ

4)質問が質問になっていないタイプ [1] … Continue reading

 

1番目のは私のタスク管理の方法を色々伝授してみたけれど、いまいちモノになっていない様子。私自身、タスク管理のプロではないので、なかなか良いやり方を教えてあげることが出来ないのですが、なんだろう…こう、「ゴールを目指して最短のルートで進むのが仕事」、だと私は思うんですよね。ただ、ゴールと一口に言っても、一日中同じゴールを設定していれば良い訳ではなく、それはその日の仕事の中で調整していかなければならないことで [2]特に私の部署のように、飛び込み案件が多い場合。メッチャ多い。飛び込みミーティングもものすごく多い。、となると、やっぱりそもそもの仕事の前提となる優先順位(トラブル対応はこの業務より優先順位は高いけれども、あの業務よりは低い、みたいな)が身に付いていないことになるのでしょうか。でも、そんな世界観をどうやって落とせばよいの?前に買った本に書いてあった気がするけれど…今後読み直してみよう。

2番目のタイプは、「やる気」だとか「他人への思いやり」だとかマインドの部分になってしまうので、正直一番大変な予感です。 [3]この問題、「元私の上長、今部下な年上異性」の人の問題なのでなおさら…周りの人が「この部分を気をつけてください」といっても、それを素直に受け取らない。私からすれば「表面上だけでも「気をつけます」位いえばいいのに」みたいなことにも、ムキ?になって反論しちゃうから周りをあきれさせてしまうタイプです。そのため、無駄に社内評価が低く、それをまた本人が微妙に気にするので、いやーなスパイラルに落ち込んでいます。社長や役員から「なんとかしてよ」と言われてますが、これをなんとかできたら私もっと昇進していいと思う…と本気で考えています。ただ、「知識はそこそこある=一応業務自体はできる [4]しかしながら、微妙に惜しい。変なところが足りなかったり、多かったり…」ので、私の中では面倒くささもあり、優先順位は低めです。その分周りの人が怒っていると思う。私はもうこの手のタイプを相手にするのに疲れました。

3番目は知識をつければ良いだけなのですが、失敗すると直線的思考に陥りそうなので要注意。本当に生真面目で、別の人が議事録を取っているのに、全ての内容をノートにメモしていたり、「そんなに真面目で疲れないかしら」とこっちが心配するほどです。ま、このタイプの場合は、今から気をつけて面倒見れば大丈夫だと思います。てか、大丈夫になってもらわないと私の未来が真っ暗なのです。

4番目のタイプは上の3タイプの人たちより、もうワンランク下のメンバーが発症している病です。あまり私のご機嫌が良くないときに、質問にならない質問をきかされた時は心の中で、「このゆとり世代がっ!」と罵っていますが、本当に若い子に多い。単にその子が馬鹿なのか、それともそういう世代なのかは不明ですが…多くは語るまい。

 

因みに、更に端的に我が部署全体の問題を指摘するならば以下の2点に集約できると思う。

 

・知識が直線的にしか身に付いていないため、それぞれの知識を組み合わせて問題解決することが出来ない

・現状に満足しており、改善や業務効率化を目指した仕事の仕方をしない

 

どちらも痛いんですよね、上司として。1番目のは「こういう見方があるよ」と教えても、それが「直線的知識」の一つになってしまって、応用がきかない。2つ目は、それ故秩序も何も無く、今あるルールや運用に足し算ばかりして、引き算が無いため、カオス状態に陥る。

で、愚痴ばかり言っても何もならないので私なりに考えた。そして出た結論は【結局やつらには「考える力・習慣」が欠落しているのだろう】ということ。考える力、考える力…学生時代の努力の成果なのか、それとも生まれ持った資質なのかは分かりませんが、考え抜くことは仕事をしていく上で非常に大事だと思います。ただ、何をもって考える力を伸ばすか?となると、コレはこの記事の範疇を超えるので、今日は一旦ここまで。最後に、読んでて面白かった記事を2つ。

怠け者が世界を変えるー「ワタミズム」からの脱却の鍵は「ダルい」という感情にある ihayato.書店

若者の視野が狭くなっている? ihayato.書店

 

References

References
1 なので「で、何を私に訊きたいの?何を私に判断してほしいの?」と逆に質問すると泣きそうな顔をする。おねーさん、一気に悪者だよ…質問返ししただけなのに。
2 特に私の部署のように、飛び込み案件が多い場合。メッチャ多い。飛び込みミーティングもものすごく多い。
3 この問題、「元私の上長、今部下な年上異性」の人の問題なのでなおさら…
4 しかしながら、微妙に惜しい。変なところが足りなかったり、多かったり…

徒然日記

昨日の晩からTwitterの方で大騒ぎしていましたが、その件については大分落ち着きました。でも、やっぱり一言言いたいので言う。だってこれ、私のブログだもん。

ことの発端は1週間か2週間前、私の部署が所属している本部付けの新人(新卒君)がいきなりツツツ…と寄ってきて「話は全然変わるんですけど [1]それまでは母の日戦線の話をしていたのだ。、本読まれます?」と訊いてきたこと。その時点で「む、なんかやな予感」と不穏な空気を読んだ私は「結構読むよ。趣味の本で忙しいけどね。」と行間に「だから『この本みんなで読みましょう』とか余計なこと言うんじゃないわよ。冗談じゃないわよ。」という気持ちをたっぷり込めて返事をしたのです。でしばらく音沙汰なかったから諦めたのかと安心していたら、昨日これまたツツツ…と内線いれてきて、「ミーティングしたいことがあるので事前に資料を読んでおいてもらえますか?」 [2]この微妙に上からな言い方が、私のただでさえあまり高くない沸点をやすやすと超えてしまったことは、聡明な読者諸兄にとっては自明であろう…と、パワポ資料を送ってきました。一応表面上はそれなりに理解のあるふりをしておりますので、「了解」とのみこたえ、パワポを開いたんだけど、さっすがゆとり世代だね。人の心を込めた行間を全て無視して「週一回読書勉強会開催の提案」企画を作ってたよ。

私は読書会というのをやったことが無いので断言はできませんが、こういうのって同じレベルの人が同じ興味を持って行わないと絶対にうまくいかないと思うんですよね。例えば木田元が主催していたのとか、佐藤優が大学(院でも?)でやっていたのとか。ああいう風に同じバックグラウンドや教養があって初めて成り立つものだと思います。もちろん、ホントはそうじゃなくっても出来るのかもしれない…ただ、今の私の部署で読書会なるものが成功する見込みはかなり低いんじゃないかと思う訳ですよ。

そもそも、私が非協力的。「人生は仕事のためにある訳ではなく、全力で趣味と個人的な目標 [3] … Continue readingのために生きる」と決めているので、読書も出来る限り幅を持って無節操に読むと決めており、そこにビジネス書が入る隙間はあんまりないのです。いや、もちろん今までもビジネス書は読んできましたし、今も気が向いたときに読んでいたりしますが、後3ヶ月くらいは趣味の追求の計画済みでして結構忙しいのです。大体、今まで会社で薦められて読んだ本がことごとくハズレで面白くなかったというトラウマもあり、「読書会=会社のために」本を読みたくないんですよね。

また、他のメンバーにおいては「そもそも本読むんだろうか?」という人が多い。電車の中で本を読む人は、このご時世、ほぼ自動的に読書家認定しちゃってよいと思うのですが、私が知る限り、通勤中に本を読んでいる同僚はゼロ。 本を読む人とたまにあったりすると「今何読んでるの?」という会話があったりするものですが、そういうものもなし。そういう人たちに必要なのは週一回の読書会ではなく、まず読書習慣なのではないだろうか?私が部下に貸した本、200ページも無いのに、2ヶ月近くたってもまだ返却されてこない現実を新卒君は知っているのだろうか? [4]私も読み終わったかどうか怖くて訊けていないのですが、でも上司に押し付けられた本は最速で読んで、とっとと返さない?普通。

なんなんでしょうね?この絶望的にうまくいかない感。そもそも企画を読んでも、本の種類について書いていない。ただ「当番制で読んだ本についてサマリーや仕事へ活かせる点を発表、ディスカッションする」とのみ…Twitterでも書いたけど、そんな適当な範囲ならば、おねーさん、「周恩来のリーダーシップと毛沢東のリーダーシップを比べて〜職場における望ましいリーダーシップの実践とは〜」というタイトルで発表しちゃうよ。 [5]参考資料は「周恩来秘録」でどうだ。とりあえず、本部長にこの企画の本気度について探りを入れています。実際やるとなったら、どーすんだろうね?本の選定とか全部新卒君がやってくれるんだろうか?あぁ、やだなー!

以上、非常に長いぼやきでした。以下、簡単に本の感想。読んだ本は渡辺京二の「北一輝」!渡辺京二は「逝きし世の面影」という本を2年くらい前に読んで、それはそれでなかなか面白かったのですが、そっちの本のAmazonの感想に「渡辺京二といえば「北一輝」!」というコメントがあったので興味をもって今回図書館で借りてきました。いやぁ、北一輝といえば、ぶっちゃけマイナスイメージしかなかったのですが、考えていたことはなかなか面白い。私の理解では「2.26事件やその後の軍国化の思想を作った人」というものでしたが、23歳(明治のころ)に書いた「国体論及び純正社会主義」では、それこそマルクスが主張したようなヘーゲル的歴史観を持っていて [6]というかそれを最後まで持ち続けていたんですが、ま、人の思想は徐々に変わってくるものですから。、コミューン主義的だったことは新鮮でした。この辺、最終的にはカントの哲学につながる柄谷行人と、違うんだけど似ている。というか、「国体論及び〜」についての渡辺京二の説明を読んでて柄谷行人の主張を思い出したのです。西郷隆盛の思想について私にもう少し知識があれば、もっと深く理解できたかもしれません。天皇論についても、「国体論〜」においては、ほぼ天皇機関説に近く、我々のイメージする北一輝の思想とは大分離れています。

で、最後のページを閉じて思ったことは「北一輝を日本近代のなかで最も重要な思想家と言い切った(アメリカ留学先の)大学の先生スゲー」でした。とはいえ、多分軍国主義化への影響という意味で北一輝を上げていて、上に書いたコミューン主義とか、ヘーゲル的歴史観とかその辺を取り上げてのことではないと思いますが…もしそうだったらホントにすごいと思います。今更ながらちょっと尊敬。授業受けた当時は「なぜ北一輝?明治以降なら福沢諭吉じゃない? [7]私は福沢諭吉好きなので。「福翁自伝」とか。勿論お札的な意味でも好きです…」と思ったもんですが。

次は再び死の舞踏の世界に戻ります。リストとサン=サーンスの音楽をBGMに。

 

  

References

References
1 それまでは母の日戦線の話をしていたのだ。
2 この微妙に上からな言い方が、私のただでさえあまり高くない沸点をやすやすと超えてしまったことは、聡明な読者諸兄にとっては自明であろう…
3 別にこれは資格を狙ってるとか転職とかではなく、単に人生生きる意味として設定した目標。最近のブログの内容を読んでくださっている方はうっすらお気づきだとは思いますが、多分私が生きている限り目標達成できることは無いです。もちろん死んでもだめ。
4 私も読み終わったかどうか怖くて訊けていないのですが、でも上司に押し付けられた本は最速で読んで、とっとと返さない?普通。
5 参考資料は「周恩来秘録」でどうだ。
6 というかそれを最後まで持ち続けていたんですが、ま、人の思想は徐々に変わってくるものですから。
7 私は福沢諭吉好きなので。「福翁自伝」とか。勿論お札的な意味でも好きです…